京都府

2024/11/21

京都府のご当地B級グルメ「千枚漬け」とは?特徴や歴史を紹介!

古くから伝統野菜の種類が豊富な京都府。

冬になると漬物店では必ずと言っていいほど並ぶ一品があります。それが「千枚漬け」。しば漬けやすぐき漬けと並んで「京都三大漬物」に数えられ、お土産や日々の食卓で親しまれている逸品です。

今回は知れば知るほど奥深い銘品、京都の「千枚漬け」についてご紹介します。

京都の千枚漬けとは? 

千枚漬けは京の伝統野菜である聖護院かぶを薄切りにして、塩漬けにしたものです。聖護院かぶは国内最大級のかぶと言われ、やわらかく上品な味わいが特徴です。

大きいものだと2〜5kgほどになり、このかぶを薄く切って、木樽に漬け込む枚数が千枚以上になることや、千枚といえるほどかぶを薄く切って作ることなどが名前の由来になっています。

繊細な漬け上がりとも言われる千枚漬けは、長期保存を目的としておらず、賞味期限は4〜5日から10日ほどと短め。聖護院かぶの旬である11月ごろから作り始められ、翌年3月頃までに食べられます。

冬が近くなると多くの千枚漬けが仕込まれ、その様子が京都の冬を彩る風物詩となっています。

千枚漬けの発祥と歴史

千枚漬けは江戸時代に、京都御所の料理人であった大黒屋藤三郎が考案した一品です。旬の聖護院かぶを使い、京野菜の壬生菜(みぶな)と合わせた色合いが美しい一皿は、繊細な味わいで宮中の人々に大変喜ばれたそうです。

また、慶応元年には御所を下がり、好評だった漬物を町でも販売したところ、大きな評判を呼び、瞬く間に人気の一品となったそうです。現在も発祥店ではこだわりの千枚漬けが購入できますので、気になった方はぜひチェックしてみてください。

千枚漬けの作り方 

京都の千枚漬けは、聖護院かぶを大きなカンナで薄く切り、昆布や唐辛子、塩、お酢、みりんなどを混ぜた調味液をかけて漬けます。

味が均等に仕上がるように、切ったかぶはきれいに円を描くように並べ、塩のみをまぶして漬ける「下漬け」と、昆布や調味料とともに樽に漬け込む「本漬け」が行われます。下漬けは野菜の灰汁と水を出す役割があり、本漬けでは下漬けしたかぶと昆布、調味液をなじませるように1段1段並べていきます。

このように丁寧に手作業で作られる千枚漬けは、かぶ本来の甘みと熟成された旨みの両方が楽しめます。

千枚漬けのおいしい食べ方 

千枚漬けは一般的に4枚もしくは8枚に切って食べられます。
入っている昆布は細切りにして、しょうゆや七味をふって食べてもおいしいです。また、最大限楽しみたいときは千枚漬けをイチョウの葉のように折りたたみ、とがった先から「がぶり」とかぶりついてみてください。

シャキッとした食感となめらかな舌ざわりが心地よく、まろやかな旨みとさっぱりとした後味が口いっぱいに広がりますよ。ちょうどいい塩梅に漬かった千枚漬けは、まさに絶品のおいしさです。

また、食べる時期によって味わいに変化が生まれるのも千枚漬けの魅力の一つ。

11月頃の千枚漬けは、かぶが少しやわらかくフルーティーな味わいです。年末にかけてはかぶの旨みがより引き立ち、食事のあとに少量のしょうゆをかけて、京菜などと一緒に食べてもおいしいです。1月下旬頃になってくると味わいが豊かになり、スモークサーモンや生ハム、オリーブオイルや黒こしょうなどと合わせて食べると、ワインや日本酒が進みます。

時期に合わせてさまざまな食べ方で楽しんでみてください。

京都のおすすめ観光スポット

ここからは京都のおすすめ観光スポットを紹介します。

金閣寺

日本のお寺の中でもかなり人気の高い金閣寺。
極楽浄土をイメージして作られたという金色のお寺は、国内外問わず多くの方を魅了する美しさです。2〜3階部分には10.8cm四方の金箔が約20万枚使われ、屋根の上には黄金の鳳凰が輝いています。

手前には金閣を合わせ鏡のように映し出す「鏡湖池(きょうこち)」があり、北山文化を象徴する風流なスポットとして有名です。ぜひ足を運んでみてください。

嵐山竹林の小径

京都市の西部に位置する嵯峨野(さがの)は、美しい竹林があることで知られ、特に嵐山の竹林の小径(ちくりんのこみち)は人気があります。

京都駅からは電車で17分ほどのJR嵯峨嵐山駅で下車し、西へ10分ほど歩くと到着します。縁結びなどにご利益がある野宮神社から、大河内山荘庭園へと抜ける約400メートルの小径に、天まで届くような高さの竹が美しくしなやかにそびえたち、緑鮮やかな景観が見事です。晴れた日は木漏れ日が心地よく、さらさらとした葉音や小径を吹きぬける風が爽やかです。

周辺には「竹林の散策路」という新スポットもあるので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

東山慈照寺

東山慈照寺(とうざんじしょうじ)は通称「銀閣寺」として親しまれ、室町時代に足利義政によって建てられたお寺です。

寺内には国宝の「東求堂(とうぐどう)」やまるで芸術作品のような美しさの「向月台(こうげつだい)」や「銀沙灘(ぎんしゃだん)」があります。銀閣は足利義政がもともと山荘として建てたものですが、室町文化特有の「侘び寂び」を反映した、繊細な造形美を感じられる貴重なスポットです。

京都駅からはバスで行くのがおすすめですよ。

京都へのアクセス

京都へのアクセスには、飛行機や新幹線が便利です。

東京駅から京都駅までは新幹線で約2時間10分の距離。乗り換えなしで行くことができます。

仙台や北海道からの場合は、飛行機に乗って大阪の伊丹空港まで行く方法と、新幹線に乗って京都駅まで行く方法があります。

福岡方面からの場合は新幹線の利用がおすすめです。博多駅からは乗り換えなしで、約2時間45分で到着します。

飛行機は早割で予約をすると費用が安くなる場合があり、新幹線の場合は手軽に移動できるというメリットがあります。旅の目的に合わせて検討してみてくださいね。

京都府の位置

まとめ

今回は京都のご当地グルメ「千枚漬け」についてご紹介しました。

京都の漬物店では職人の手によって丹精込めて作られる「千枚漬け」。
季節限定の商品でもあり、浅漬けながら熟成された旨みがごはんやお酒と相性抜群です。ぜひ季節を彩る京漬物のおいしさを現地で堪能してみてください。

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