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2024/12/20
島根県のご当地B級グルメ「しじみ汁」とは?特徴や歴史を紹介!

この記事の目次
島根県のしじみは、豊かな味わいと高い栄養価で広く知られる特産品です。特に宍道湖で採れる「宍道湖しじみ」は、自然豊かな環境で育まれた島根を代表するブランド。そのしじみを使ったしじみ汁は、地元の人々に愛され続けています。
そんなしじみ汁の特徴や歴史について探っていきましょう。
しじみ汁の特徴
島根県の特産品「宍道湖しじみ」を使ったしじみ汁は、その豊かな味わいと高い栄養価で広く愛されています。
十分に砂抜きをしたしじみを火にかけ、あくを取り、シジミの口が開いたらしょうゆや味噌で味付けします。しじみのだしがたっぷり出た深い旨みと豊かな香りが特徴です。宍道湖周辺では、夏はすまし汁風、冬は味噌汁仕立てにして親しまれてきました。
調理のポイントは、しじみを煮すぎないこと。「シジミは水からヒトクラ」という出雲地方の言い伝えにあるように、一瞬煮立たせる程度が最適とされています。しじみの旨みを楽しむだけでなく、昆布を加えることでさらに深みのある味わいを引き出せます。
しじみにはオルニチンやタウリン、ビタミンB群、鉄分、カルシウムなどが豊富に含まれており、肝機能の改善や疲労回復、貧血予防に効果的。日常の食卓でも親しまれる健康的な一品です。
宍道湖しじみのおいしさの秘密

島根県中央部に位置する宍道湖は、日本で7番目に大きな汽水湖で、淡水と海水が混じり合う理想的な環境が整い、「日本一のしじみ産地」として広く知られています。
この環境によって、豊富なプランクトンやミネラルが供給され、栄養価の高い大粒のしじみが育ちます。15〜20mmほどの黒っぽい殻に包まれたしじみは、肉厚で濃厚な味わいが特徴です。汁物や炊き込みご飯に使うと、その旨みが一層引き立ちます。
宍道湖しじみは、昭和5年(1930年)に発表された「宍道湖七珍」の一つに数えられる名産品です。「宍道湖七珍」とは、宍道湖の恵みを象徴する7つの魚介類を指し、シジミのほかに、スズキ、モロゲエビ、ウナギ、アマサギ、コイ、シラウオが含まれています。
宍道湖のしじみ漁は、約300名の漁師によって、船上から人力でシジミをとる「手掻き操業」、船をエンジンで進ませ、動力の力でシジミをとる「機械掻き操業」、漁師が浅瀬に入ってシジミをとる「入り掻き操業」といった方法で漁が行われています。漁師1人につき約100kg内に収まるよう採捕量が制限され、しじみの生態系を守る取り組みが徹底されています。
漁獲後、漁師やその家族が丁寧に品質チェックし、新鮮な状態で飲食店や宿泊施設に届けられます。その味わいや品質で広く愛される「宍道湖しじみ」は、島根県を代表する特産品です。
しじみ汁の歴史
しじみ汁を最初に考案した人物については詳しく分かっていませんが、古くから日本人に親しまれてきました。かつては、しじみを積んだ箱をリヤカーに乗せ、まちなかを売り歩くおばあさんの姿が日常の風景として見られました。
宍道湖でのしじみ漁は数百年の歴史を誇り、奈良時代にはすでに行われていました。日本最古級の歴史書「出雲国風土記」にも宍道湖のしじみが登場しており、地域の人々にとって生活や文化に欠かせない食材として深く根付いています。
江戸時代には、しじみが松江藩の重要な収入源となり、漁場の保護や管理が進められました。また、しじみは「出雲大社」や「松江城」などの祭事にも欠かせない存在でした。さらに、昭和50年代には、宍道湖の淡水化事業に対する反対運動の象徴として、地域の自然を守るシンボル的な役割を担いました。
このように、しじみは島根県の文化や歴史と深く結びついており、現在でも地域の誇りとして愛されています。
島根県の観光スポット
しじみ汁が楽しめる島根県には、さまざまな観光スポットがあります。今回は、「水の都」と呼ばれる松江市から、特に人気のある3つのスポットを紹介します。
松江城

「松江城」は、慶長12年(1607年)から慶長16年(1611年)にかけて堀尾吉晴公によって築かれた歴史的なお城です。千鳥が羽根を広げたような屋根に見えることから、別名「千鳥城」ともよばれています。天守閣からは松江の町を360度見渡すことができ、絶景が広がります。平成27年(2015年)には国宝に指定され、現存する12天守の一つとしてその価値が認められています。
お城の周辺には遊歩道が整備され、ツツジや椿が四季折々の風景を楽しませてくれます。春には「お城まつり」が開催され、桜の花見客で賑わいます。また、お堀をめぐる「ぐるっと松江堀川めぐり」では、水上から松江城の美しさを堪能できます。
松江フォーゲルパーク

「松江フォーゲルパーク」は、湖畔に広がる花と鳥の楽園で、国内最大級の温室が魅力のテーマパークです。ベゴニアやフクシアを中心に一年中、色とりどりの花々が咲き誇ります。アイビーゼラニウムの花に囲まれた「幸せの椅子」に座ると、固い絆で結ばれるといわれています。
さらに、鳥たちに直接エサをあげられるコーナーもあり、オオハシやフクロウと触れ合う貴重な体験もできます。なかでも、園内を散歩するペンギンの姿はとても愛らしく、人気のイベントです。屋根付きの回廊でつながれた温室は、雨の日でも快適に楽しめるので、家族や友人、恋人との楽しいひとときを過ごすのにぴったりの観光スポットです。
宍道湖

「宍道湖」は、島根県松江市と出雲市にまたがる日本で7番目に広い湖で、周囲約47km、東西約17kmにわたる大きさを誇ります。その豊かな自然環境は、水鳥の渡来地としても知られ、平成17年(2005年)には「ラムサール条約」に登録されました。マガンやコハクチョウなど240種以上の鳥類が生息しており、バードウォッチングの名所としても人気です。
宍道湖は、美しい「夕日」が見られることでも有名です。夕暮れ時、湖面を茜色に染める夕日と、浮かび上がる嫁ヶ島のシルエットが織りなす絶景は、「日本夕陽百選」にも選ばれています。湖岸や観光遊覧船「はくちょう号」のデッキから眺めるサンセットは格別で、多くの観光客や地元の人々を魅了しています。
島根県のアクセス方法
グルメも観光も魅力的な島根県には、さまざまなアクセス方法があります。日本三大都市でもある東京、大阪、名古屋からのアクセスも便利です。
東京からは、出雲縁結び空港または萩・石見空港まで直行便が運航しており、飛行時間は約1時間30分です。空港から松江市や出雲市中心部へは、リムジンバスで約30〜40分でアクセスできます。
大阪からは、出雲縁結び空港への直行便が便利で、所要時間は約45分です。名古屋からも、出雲縁結び空港への直行便が運航しており、所要時間は約1時間20分です。
車でゆっくりドライブを楽しみながら島根県に向かうのもおすすめです。最適なアクセス方法を探してみてくださいね。

まとめ
宍道湖の自然が育んだしじみの旨みがたっぷり詰まったしじみ汁は、格別のおいしさです。地元の家庭で日常的に楽しまれるだけでなく、その豊かな味わいから観光客にも人気があります。
島根県を訪れた際は、ぜひ滋味深いしじみ汁を味わってみてくださいね。
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