栃木県

2023/12/19

那須塩原のご当地B級グルメ「スープ入り焼きそば」とは?

栃木県北部に位置する那須塩原市。
この街では酪農や工業が盛んで、山間部には温泉が湧き、温泉地としても高い知名度を誇っています。

また、1000年以上の歴史を持つ塩原温泉郷には、観光客に人気のご当地グルメがあります。今回は塩原温泉に行ったら一度は食べたい、スープ入り焼きそばの魅力についてご紹介します。

那須塩原のスープ入り焼きそばとは

塩原温泉で50年以上親しまれているスープ入り焼きそばは、炒めたソース焼きそばにアツアツのしょうゆスープを注ぐという、斬新な特徴を持つご当地グルメです。
見た目はラーメンのようにも見えますが、しょうゆスープと焼きそばが合わさり、少しずつ特有の味わいに変化していくのが特徴です。

一見、焼きそばとスープという、相容れなさそうな組み合わせではありますが、鶏がらベースのしょうゆスープは、ソース味の焼きそばにもよくなじむ味つけに仕上がっています。

しかし、この不思議なスープ入り焼きそばの誕生には、いったいどんな理由が隠されているのでしょうか?

スープ入り焼きそばの歴史や由来

塩原温泉には、スープ入り焼きそばの元祖と呼ばれるお店が2店舗存在しており、それぞれ独自のルーツがあると言われています。

そのうち一軒は、昭和30年代に先代の店主が3年の月日かけて考えたものと言われていて、当時出前で人気だった焼きそばとラーメンを一緒に提供したのがはじまりだと言われてます。その頃はラップがなく、ラーメンのスープがこぼれてしまうことも多かったとか。

もう一軒は、かつて塩原にあった食堂の裏メニューが由来になっているそうです。
そのお店では、もともとラーメンの麺を使って焼きそばを焼いていたそうで、その裏メニューにスープ入り焼きそばがあったとのこと。その作り方を伝授してもらったという今の店主が、試行錯誤しながら現在の味を作り上げたと言われています。

どちらのお店にも共通するのは、地元の高原野菜や栃木の自然が育む水が使われていることです。栃木の食材や幸を余すところなく楽しめるスープ入り焼きそばは、誕生するべくしてできたご当地グルメなのかもしれませんね。

この2店舗以外にも、スープ入り焼きそばのお店は温泉街にあるので、ぜひお気に入りのお店を見つけてみてくださいね。

スープ入り焼きそばの具材と作り方

スープ入り焼きそばの具材は、たっぷりのキャベツやお肉、お店によってなるとや紅しょうががトッピングされているものもあります。

また、スープに入れたときの麺の食感や見た目を考えて、ラーメンの麺が使われたり、スープに絡みやすい細めのちぢれ麺が使われたりと、スープと麺の相性をとても大切にしていることがわかります。

そんなスープ入り焼きそばの作り方は、とってもシンプル。炒めたソース焼きそばをどんぶりに盛って、その上からたっぷりのしょうゆスープをかけて仕上げます。もしくは、あつあつのしょうゆスープに、炒めた焼きそばをそっと入れて仕上げます。

見た目は懐かしいしょうゆラーメンのようですが、香ばしい風味のソース焼きそばとシャキシャキの野菜に、ほっとする味わいのスープなど、各料理の絶妙なハーモニーが楽しめますよ。

スープ入り焼きそばのおいしさと魅力

スープ入り焼きそばは見た目のインパクトもありますが、特製のソース焼きそばとスープの七変化する味わいが最大の魅力となっています。

最初はスパイシーな香りのソース焼きそばと、鶏がらの旨みが効いたスープ、それぞれのおいしさが楽しめます。

次に焼きそばとスープを徐々に混ぜていくと、今度はスパイシーなソース焼きそばとまろやかなしょうゆスープが、食べ進めていくうちにクセになっていきます。

このまま食べ進めてもおいしいのですが、スープ入り焼きそばは、ここからさらに味の変化が楽しめます。こしょうや七味唐辛子、お酢などを加えることで、さっぱりとした後味やピリ辛な刺激を味わうこともできるんです。

また、最後にシメのごはんを入れてもおいしいのだとか。
スープ入り焼きそばの醍醐味は、ここにあるといっても過言ではないくらい、酸味や辛味の効いたスープがごはんと合い、余った焼きそばをのせて食べれば、最後の一口までおいしく味わうことができますよ。
ぜひお好きな食べ方で召し上がってみてくださいね。

つゆ焼きそばとの違い

青森県の黒石市には、「つゆ焼きそば」というご当地グルメがあります。太めの平麺に甘辛いソースで味付けした「黒石焼きそば」に、和風のそばつゆもしくはラーメンのスープをかけて仕上げたものです。

スープ入り焼きそばとの違いはトッピングにあります。黒岩つゆ焼きそばには、たっぷりの揚げ玉とねぎをのせていただくのが一般的なんですよ。

塩原温泉郷へのアクセス

ここからは、塩原温泉郷へのアクセスをご紹介します。都内からの場合、JRの高速バスや新幹線、バスを利用して行く方法があります。

JRの高速バスを利用する場合は、新宿駅新南口または王子駅で、塩原温泉直行の高速バスに乗ることができます。片道だと3300円、往復は乗り換えなしで5750円と低価格で、宿近くのバス停まで行けるのがうれしいところです。

電車とバスを利用する場合は、JR新幹線の「やまびこ」や「なすの」に乗って行けます。東京から那須塩原駅までは約70分ほどの道のり。JR那須塩原駅西口からは塩原温泉バスターミナル行きのバスに乗って、約65分の道のりです。

東武線を利用する方は、東武特急スペーシアに乗って行く方法もあります。東武浅草駅から鬼怒川温泉までは約2時間の道のりです。そこから野石鉄道の会津鬼怒川線に乗って、上三依塩原温泉口駅(かみみよりしおばらおんせんぐち)まで行きます。ここまで約35分の道のりです。
そこから市営バス(ゆーばす)が出ているので、こちらから約20分で塩原温泉バスターミナルに到着します。

運賃が安く、のんびり旅行気分が楽しめるルートです。ぜひ行きやすいルートで訪れてみてくださいね。

また、島原温泉郷の入口には、人気スポットの「もみじ谷大吊橋」もあります。塩原ダムにかかる約320mの歩行専用の吊り橋で、春は新緑、11月頃には美しい紅葉の風景がみられます。360度見渡せる絶景の空中散歩もぜひ楽しんでみてくださいね。

栃木県那須塩原市の位置

まとめ

今回は那須塩原のご当地グルメ、スープ入り焼きそばをご紹介しました。

甘辛くスパイシーな焼きそばをアツアツのしょうゆスープに入れるという斬新な見た目のご当地グルメですが、その食べ方は非常に奥が深く、温泉郷を訪れた記念の一杯にもぴったりな一品です。

食欲をそそる香ばしい焼きそばとしょうゆスープとのマッチングをぜひ味わってみてくださいね。

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