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2024/07/08
愛媛県のご当地B級グルメ「鯛めし」とは?特徴や歴史を紹介

この記事の目次
北に瀬戸内海、西に宇和海が広がる愛媛県。
その豊かな自然の中で育った鯛は、地元でもなじみの深い県魚として親しまれています。なかでも県内で2通りの食べ方がある「鯛めし」は、地域ごとにその作り方が異なるという珍しい一品。
今回はそんな鯛めしの特徴や魅力についてご紹介します。愛媛の鯛がおいしい理由も解説しているので、ぜひ最後までお楽しみください。
愛媛の「鯛めし」とは?
愛媛県には2つの鯛めしがあります。
一つは県南部の「宇和島鯛めし」、もう一つは県中部の「松山鯛めし」です。宇和島鯛めしはだしが入った甘辛いタレに鯛の刺身を漬け込み、薬味と混ぜたあと、ごはんにのせていただきます。
一方、今治市などで食べられる松山鯛めしは、一匹の鯛をまるごとお米と一緒に炊き込み、その身をほぐしてごはんと混ぜていただきます。
どちらも鯛のおいしさが引き立つ一品ですが、どうして愛媛では「鯛がおいしい」と言われるのでしょうか?
それには周辺の豊かな自然が関係しています。太平洋から黒潮が流れ込む宇和海では、ミネラルなどの栄養素が豊富です。
しかも、入り江が複雑なリアス海岸であるため、養殖場にも適しているのだとか。その海域で育つ鯛は脂ののりがよく、おいしさも抜群とのこと。
また、今治市沖合の来島海峡(くるしまかいきょう)では、天然真鯛の一本釣りが行われ、濃厚な旨味とプリッとした歯ごたえが特徴の鯛がとれることでも有名です。
鯛めしの発祥と歴史
愛媛で人気の鯛めし。実はそれぞれが異なる歴史を持っています。
古くから伝わる「松山鯛めし」

松山鯛めしが生まれたのは約200年ごろ。
当時、神功皇后(じんぐうこうごう)が朝鮮の新羅へ出陣する際の戦勝祈願に、現在の松山市にある鹿島明神を訪れ、そのときに地元の漁師から献上されたのが、鯛をごはんにのせて炊いたものだったそうです。
その鯛めしを召し上がった神功皇后は大変喜び、そのおいしさを高く評価したと言われています。
漁師料理として受け継がれた「宇和島鯛めし」
その昔、鎌倉から室町時代にかけて、瀬戸内海で活躍していた伊予水軍が船上でお酒をたしなんでいたときに、茶碗に残った酒の中にごはんを入れ、しょうゆや刺身と一緒に混ぜて食べたのが始まりと言われています。その後、漁師の船上料理として現在まで受け継がれています。
鯛めしの作り方
松山鯛めしは新鮮な鯛を丸ごと一匹入れて、塩やしょうゆ、昆布、だし汁などで味つけし、米と一緒に炊き込みます。炊きあがったら鯛の身をほぐし、ごはんと混ぜてできあがりです。木の芽や三つ葉を添えると、風味が増して一段とおいしくなります。
一方、宇和島鯛めしは新鮮な鯛の刺身を、だし汁やしょうゆ、みりん、卵黄などと一緒に和えたらごはんにのせ、大葉やごま、刻みのりなどをかけてできあがりです。
鯛めしのおいしい食べ方
愛媛の鯛めしをおいしく味わうためには、鯛の種類について知っておくとよいでしょう。天然の真鯛はプリッとしており、味わいがさっぱりとしています。加えてコリコリとした歯ごたえがあるのも特徴。
一方で、養殖の鯛は脂ののりがよく、もっちりとした食感で爽やかなレモンや薬味との相性が抜群です。どちらにもそれぞれのよさがあるので、ぜひ好みに合わせて選んでみてください。
ちなみに、天然の真鯛は当日の仕入れによって売り切れることも多く、早めの来店がおすすめです。
一度に三度楽しめる「松山鯛めし」
新鮮な鯛をだし汁でふっくらと炊きあげた「松山鯛めし」は、塩やしょうゆのシンプルな味つけで鯛の旨味が引き立ちます。また、ふたを開けた瞬間の香りにも注目です。ほかほかの湯気とともに、鯛の昆布だしのやさしい香りが広がりますよ。
松山鯛めしは一度に3度楽しめる料理と言われ、そのままの味を堪能したあと、薬味をのせてもう一杯。そして最後には、だしやわさび、三つ葉、海苔などをのせてお茶漬けにすれば、鯛の魅力を余すところなく楽しめますよ。
徐々においしさが増す「宇和島鯛めし」
宇和島鯛めしはだしと卵をよく混ぜ、鯛の刺身と薬味を入れたら、ごはんに半分ほどのせて、お好みでだしをかけていただきます。
甘辛いしょうゆダレに濃厚な鯛の旨みが絶妙にマッチ。卵黄のまろやかさも相まって、とっても贅沢な卵かけごはんのような味わいに。
さらに、鯛の刺身は時間が経つにつれて味がしみ込んで、ごはんがどんどん進むおいしさですよ。ぜひ2通りの食べ方で召し上がってみてくださいね。
愛媛県のおすすめ観光スポット
ここからは愛媛のおすすめ観光スポットをご紹介します。
瀬戸内海の迫力ある景色に驚愕!「来島海峡大橋」

大島と今治を結ぶ「来島海峡大橋(くるしまかいきょうおおはし)」は、全長約4kmにわたる3つの吊橋の総称です。
鳴門海峡、関門海峡と並んで海の難所として知られ、複雑な地形と狭い海域の中を流れる潮の速さは、最大10ノット(秒速約5m)とも言われます。
両側には小型バイク道と自転車歩行者道が設けられ、橋の上からは気持ちのよい潮風とともに、瀬戸内海の迫力ある渦潮を見ることができます。
日本最古湯の一つ「道後温泉」

約3000年の歴史を持ち、日本最古湯の一つともいわれる「道後温泉」。
小説や映画の舞台にもなり、歴史的な文献にも数多く名前が登場する温泉地です。アルカリ性単純泉のお湯はなめらかで無色透明。それでいて刺激が少なく、湯治や美容にもよいと言われています。
18本の源泉をブレンドすることで約42度の適温を保ち、加温や加水をしない「源泉かけ流し」の温泉になっています。
愛媛みかんの魅力をプロデュースする「10FACTORY」

温暖な気候に恵まれた愛媛県では、さまざまな柑橘類が栽培されています。その愛媛の柑橘をたっぷりと味わえる場所が「10FACTORY」です。
こちらでは、その時期におすすめのみかんジュースを、3種類から飲み比べることができます。甘みと酸味のバランスが取れた「温州みかん」や極上の甘さを持つ「甘平」、みかんとオレンジをかけ合わせた「清見」など、ほかにもバリエーション豊かな味わいを試飲できますよ。
愛媛のみかんを使った、ジェラートやみかんビールもおすすめです。
愛媛県へのアクセス
ここからは愛媛県へのアクセスについてご紹介します。
四国の北西部に位置し、瀬戸内海に面した愛媛県へ行くには、飛行機や新幹線を使った移動が便利です。
東京の羽田空港から松山空港までは約1時間20分。新大阪から松山駅までは新幹線と特急しおかぜに乗って、約2時間40分かかります。福岡から向かう場合も、新幹線と特急しおかぜを経由して約4時間半の道のりです。
ゆっくりと旅行気分を満喫したいなら、フェリーでの移動もおすすめですよ。旅のスケジュールに合わせて選んでみてくださいね。
愛媛県の位置
まとめ
今回は、愛媛県のご当地グルメ「鯛めし」をご紹介しました。
生産量日本一を誇る愛媛の鯛を使った「鯛めし」。
豊かな自然で育まれた絶品の味を、ぜひお店で堪能してみてください!
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