大分県

2024/09/02

大分のご当地B級グルメ「地獄蒸し料理」とは?特徴や歴史を紹介!

大分県別府市の鉄輪温泉周辺で江戸時代から続いている伝統的な調理方法「地獄蒸し」。地獄蒸しという名前のインパクトやめずらしさなどから話題を集め、注目されています。

そんな地獄蒸しの特徴や歴史について探っていきましょう。

地獄蒸し料理の特徴

地獄蒸し料理とは、約100℃の温泉から湧き出る蒸気を利用して食材を蒸す上げる、シンプルながらも独特な調理方法です。温泉の源泉数・湧出量日本一を誇る別府ならではの料理ですね。

地獄蒸しの調理に使われるのは「地獄釜」とよばれる装置です。釜に食材を入れて蓋をするだけで、温泉の蒸気で一気に蒸し上げられます。蒸すだけのシンプルな調理方法ですが、楽しみ方が多く、おいしさから人気があります。

地獄釜のなかは約100℃もあり、近づくだけで熱さを感じます。まさに「地獄蒸し」とよばれるだけはあります。

地獄蒸しに使われる食材は、野菜や肉、魚介類などさまざまです。シンプルに芋や卵だけ蒸しても絶品です。豚肉とキャベツを蒸したり、鶏肉と芋を蒸したり、アレンジは自由自在。

そのなかでも、蒸し野菜や蒸しピザ、温泉卵やプリンなどが人気です。余分な油を使わないのでヘルシーです。

温泉のミネラルを豊富に含んだ蒸気で蒸すことによって、素材本来の旨みや甘みが引き立ちます。ほんのり塩味が効いたさっぱりとした味わいに。いつもの蒸し料理とは違った味わいが楽しめます。

そのままでもおいしいのですが、お好みで塩や醤油、ポン酢などをかけて食べるのもおすすめです。

地獄蒸しは、使う食材や食べ方などの決まりがありません。温泉の蒸気で蒸せば地獄蒸しとよばれる自由度の高い料理です。

地獄蒸し料理の歴史

地獄蒸しの歴史はとても古く、江戸時代までさかのぼります。地獄蒸しは、古くから旅館などでおもてなしの料理として提供されていました。

地獄蒸し料理が江戸時代から行われていたことを証拠する文献として『鶴見七湯廼記』があります。この文献には、鶴見地区にある温泉それぞれの特徴がくわしく紹介されていて、地獄蒸しの歴史も知ることができます。

そのなかの「今井の湯」という温泉について、「ここでは地元の人々がいつも食べ物を蒸している」と書かれています。

村人たちは、地獄とよばれる噴気が出る場所に藁を敷いて水をかけ、その上に餅や芋、赤飯などを並べ、さらに藁をかぶせて蒸していたそうです。また、観光施設の照湯では、地獄蒸しで作ったお菓子も販売されていました。

京都のある菓子師が長崎に行った帰りに地獄で蒸した椿餅を食べて「名高い加茂川の水でつくった菓子に勝るとも劣らない」とよろこび、家にたくさん買って帰ったという話もあります。

地獄蒸しが昔から人々に愛され、親しまれていたことがわかりますね。

大分の観光スポット

地獄蒸しが食べられる大分には、さまざまな観光スポットがあります。今回は、大分県別府市にある3つの人気観光スポットを紹介します。

別府地獄めぐり

別府地獄めぐりは、100℃近い温泉の源泉が見られる観光施設です。また、迫力満点のワニと出会えたりお土産を買ったりもできるので満喫できます。

別府地獄めぐりのコース内容は、海地獄、血の池地獄、龍巻地獄、白池地獄、鬼石坊主地獄、鬼山地獄、かまど地獄です。海地獄、血の池地獄、龍巻地獄、白池地獄の4つは、「別府の地獄」として国の名勝に指定されています。

ちなみに、海地獄、血の池地獄、鬼石地獄、かまど地獄には、足湯があります。もちろん、どの温泉も掛け流しです。2〜3時間ほどあれば、コースを一気にめぐれます。ゆっくりとまち歩きも楽しみたい方は、1日あけておきましょう。

城島高原パーク

標高約700mの「城島高原パーク」は、美しい高原に広がる遊園地です。特に人気なのが、日本初の木製コースター「ジュピター」。6万本以上の木材を使ったコースターは、木の軋みがありスリル満点です。

また、地上約30mから一気に滑り降りる「ポセイドン30」は、迫力の水しぶきが楽しめる絶叫アトラクションです。濡れたくない方は屋根の下から観賞を楽しみましょう。

絶叫系が苦手なら、季節ごとに変わる植物と一緒に楽しめるゴーカートもおすすめです。自然のなかで楽しい時間を過ごしたい方におすすめの観光スポットです。

湯けむり展望台

「湯けむり展望台」は、日本の誇る温泉地の魅力を存分に堪能できる観光スポットです。

展望台からは、立ち上る湯けむりに包まれた別府の街並みが広がり、遠くに見える鶴見岳や扇山の美しい景色も一望できます。この景色は、2001年にテレビ番組「21世紀に残したい日本の風景」で2位に選ばれるほどです。

週末や祝日には夜間ライトアップも行われ、色とりどりの湯けむりが幻想的な雰囲気を楽しめます。日本夜景遺産にも選ばれたこの場所には多くの方が訪れています。

大分へのアクセス方法

グルメも観光も魅力的な大分には、さまざまなアクセス方法があります。飛行機や高速バス、JRなどの所要時間を紹介します。所要時間は、季節や天気などによって変わります。

【飛行機でのアクセス】

・伊丹空港から約1時間
・中部国際から約1時間10分
・羽田空港から約1時間30分

【高速バスでのアクセス】

・福岡から約2時間30分
・熊本から約4時間
・長崎から約4時間10分
・神戸から約9時間20分
・大阪から約11時間

【JRでのアクセス(特急)】

・小倉から約1時間20分
・博多から約2時間10分
・広島から約2時間40分
・鹿児島から約3時間30分
・新大阪から約4時間
・名古屋から約5時間
・東京から約6時間30分

【フェリーでのアクセス】
・三崎から約1時間10分
・徳山から約2時間
・八幡浜から約3時間
・大阪から約12時間
・神戸から約11時間20分

【車でのアクセス】

・北九州ICから約1時間30分
・佐賀ICから約2時間
・福岡ICから約2時間
・熊本ICから約2時間20分
・宮崎ICから約2時間50分
・長崎ICから約3時間
・広島ICから約4時間
・鹿児島ICから約4時間30分

最適なアクセス方法を探してみてくださいね。

まとめ

地元の自然の力を感じながら食べられる、素朴でおいしい地獄蒸し料理。温泉の蒸気を利用して、食材本来の旨みや甘みを引き立てる地獄蒸しは、ここでしか味わえない特別なものです。

大分に訪れた際は、地獄蒸しをぜひ食べてみてくださいね。

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