福岡県

2024/09/20

福岡県のご当地B級グルメ「もつ鍋」とは?特徴や歴史を紹介

ご当地グルメの宝庫、福岡県。

その中の一つ「もつ鍋」は、牛のモツに野菜をたっぷり入れて煮込んだ鍋料理です。今回は福岡で長きにわたって愛される「もつ鍋」について、特徴や歴史をご紹介します。
時代によって変化するバリエーションの豊かさにも注目です。

福岡のもつ鍋とは?  

福岡県の郷土料理「もつ鍋」は、牛の腸(モツ)を使い、ニラやキャベツなどの具材をたっぷりと入れて仕上げた鍋料理です。市民の間では一年を通して親しまれ、味のバリエーションは多種多様です。王道は醤油ベースの味つけですが、味噌やもつすき焼き、辛味の効いた味つけなども人気があります。炙ったモツをのせた鍋や韓国風の味つけなども登場しており、締めはちゃんぽんの麺を入れるのが一般的です。

牛の小腸やシマ腸(大腸)にはほどよく脂がのっており、鍋に入れると旨みとコクが出て加わります。お店によっては、センマイやハチノスなどの胃の部位も使われることがあり、時代によって変化し続けているのが、福岡のもつ鍋です。

もつ鍋の歴史と発祥 

もつ鍋のルーツは、戦後に炭鉱で働いていた朝鮮半島の人々が、当時、手に入りやすかったモツをアルミ鍋に入れてニラを加え、しょうゆ味で炊いて食べたのが始まりと言われています。戦前からモツを使った料理はすでに食べられていましたが、食料が少なかった戦後にその需要がより高まったとのこと。

昭和50年頃になると、もつ鍋のお店が増え、モツのほかにニラやキャベツ、独自のスープで鍋を楽しみ、締めのちゃんぽん麺を入れて食べる文化が流行します。この頃には味噌や水炊き風、ポン酢をつけていただくなど、食べ方のバリエーションが広がり、人気も高まってきたそう。また、専門店のみならず、焼き鳥店や居酒屋で一品料理としてもつ鍋が提供されたことも、身近な存在となる一因になったと考えられています。

福岡のもつ鍋は過去に2度のブームが起こっており、現在は全国的に知られるご当地料理となりました。1990年代には博多風のもつ鍋店が東京でオープンし、2000年代にはモツがヘルシーで栄養価が高い食材として、女性からの支持を集めたことが関係しています。

また、最近では落ち着いた雰囲気のおしゃれなモツ鍋店も多数登場し、魅力的で気品のあるお店も増えてきました。大人数での宴会はもちろん、個室でゆっくりと召し上がるなど、もつ鍋はさまざまなシーンで重宝される料理となったのです。

もつ鍋の作り方と具材

福岡のもつ鍋は、主に牛の小腸やシマ腸(大腸)を使い、スープにコクと旨み、そして味に深みを与えてくれます。

下処理が重要なモツは、水洗いしたあとに熱湯で湯通しすることで、特有の風味がぐっと抑えられるのだとか。丁寧に下処理されたモツはスープが沸いたところに入れ、火が通ったらキャベツ、豆腐、ニラなどを加えて煮込みます。仕上げにニンニクや輪切り唐辛子、ごまなどの薬味をのせて完成です。

具材にはニラとキャベツ、ニンニクのほかに、香りのよいごぼうや煮込むと甘みが出る玉ねぎなどがおすすめです。白菜やきのこ、春雨、キムチなどを入れることもあります。

もつ鍋のおいしい食べ方 

口の中でとろりと溶けるような味わいのモツは、お店オリジナルのスープに浸せば、甘く濃厚な味わいが口いっぱいに広がります。

王道の醤油味は上品なだしのスープにモツの旨み溶けて、コクと風味がアップ。最後まで飽きの来ない味わいです。まろやかな味噌は香りがよく、モツのおいしさをやさしく包み込んでくれます。

もつすき焼きは甘辛いタレにモツの旨みが溶けだし、手が止まらなくなるおいしさです。タレがよくしみたモツは卵をつけていただくと絶品ですよ。

福岡のおすすめ観光スポット

ここからはもつ鍋の人気店が集まる、博多区のおすすめ観光スポットをご紹介します。

屋台グルメがいちおしの「中洲」

西日本一の繁華街と言われる中洲は、福岡に来たらぜひ行ってみてほしいグルメスポットの一つです。焼きとんやめんたい卵焼き、博多ラーメンなどの福岡グルメはもちろん、屋台のおでんや天ぷら、お酒にぴったりな餃子などの居酒屋メニューも多数そろいます。

店舗より気軽に出入りしやすい雰囲気なので、何軒か決めて回ったり、外で少し休憩したりと自由なひとときを過ごしてみてください。

温泉も楽しめる「ベイサイドプレイス博多」

福岡市内で観光やレジャーを楽しむなら、「ベイサイドプレイス博多」がおすすめです。季節によってさまざまなイベントが行われ、グルメやスポーツ、ショッピングなどのほかに、温泉も楽しめます。

入口近くにある大きなアクアリウムには、可愛らしいウミガメや色とりどりの海水魚、おとなしい性格のドチザメなど、約3000匹の魚たちが優雅に出迎えてくれますよ。

日中も夜景もおすすめ!「博多ポートタワー」

ベイサイドプレイスの近くにある博多ポートタワーは、博多港のシンボルと言われ、地上70mの展望室からは360度の大パノラマが観賞できます。

港を通る船や活気あふれる福岡の街が一望でき、夜になると美しい夜景が広がります。鮮やかなネオンの光や道路の明るさ、ビルの灯りなど、つい時間を忘れてしまうような景色が見られます。

1階のミュージアムから展望室まで無料で入場できますので、ぜひ気軽に訪れてみてくださいね。

福岡へのアクセス

日本各地からアクセスしやすい福岡県は、東京や名古屋、大阪からの来訪の場合、飛行機での移動が便利です。福岡空港から博多駅への移動は、地下鉄で約5分と好アクセス。

広島や鹿児島などの中国・四国、九州地方の移動には新幹線がスムーズですよ。

福岡県の位置

まとめ

今回は福岡のご当地グルメ「もつ鍋」についてご紹介しました。

県外から来られた方へのおもてなし料理としても提供される「もつ鍋」。モツ本来のおいしさやスープとの相性、具材の彩りにも個性が感じられる、奥深い味わいの一品です。

クセのないおいしさのモツを使ったお店がたくさんあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。

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