長崎県

2024/11/13

長崎県のご当地B級グルメ「ハトシロール」とは?特徴や歴史を紹介!

海外との交流により独自の文化が息づく長崎県。

16世紀ごろからは中国やポルトガルとの交易が盛んになり、そこからさまざまな料理が入ってくるようになりました。

その中の一つ「ハトシ」をアレンジして生まれたのが「ハトシロール」。魚介の旨みがつまった一品で、食べ歩きグルメの中でも人気があります。

今回は長崎の思い出作りにぴったりの「ハトシロール」について解説します。

長崎のハトシロールとは?  

長崎のハトシロールは、郷土料理のハトシからヒントを得て作られた料理です。魚介のすり身をベースにした具材を食パンで巻き、油で揚げて作られます。

ハトシロールの原型となった「ハトシ(蝦多士)」は、もともと明治時代に中国から伝わった料理で、卓袱料理の一つです。円卓に並んだ料理を各々取り分けて食べるスタイルで、17世紀初めには多くの中国人が長崎に在留したことにより、ハトシも一緒に広まったそうです。

蝦は「エビ」を表し、多士は「トースト」を意味する言葉。広東語では「蝦多士(ハートーシー)」と呼ばれ、エビのすり身をパンに挟んで揚げたものとして親しまれていました。ふんわりとしたエビのおいしさと、サクサク軽い食感のパンが特徴です。

ハトシロールの由来と誕生秘話

ハトシロールが生まれたのは意外にも新しく、2010年放送の大河ドラマにちなんで、作られました。長崎にある老舗蒲鉾店では、所縁あるドラマの放送にあたり、「長崎らしい新しい名物」を検討していたとのこと。

当時、あまりメジャーな食べ物ではなかった「ハトシ」に、県内産のアジやお肉、野菜などを入れて作られるハトシは、地元の食材にこだわって作られているという特徴もあります。発祥店ではアジのすり身を使ったハトシロールをイベントで販売し、大変好評だったそうです。

最近ではイワシとアジのすり身を包んだプレーンタイプや、チーズ入りのハトシ、白身魚を原料にしたエビのハトシロールなどが登場しており、街中で店頭販売されるほど、長崎市民にとってなじみのある料理となっています。

ハトシロールの作り方

ハトシロールは、身近な食材を使って作られるため、家庭料理としても広まってきています。エビのハトシロールは、腹ワタと背ワタをとったエビに、片栗粉や塩を入れもみ、水で洗った後にふいてみじん切りにしておきます。下処理をしたエビに卵や塩こしょう、みりん、片栗粉などを入れて味付けし、食パンにのせて巻きます。

ラップに包んだハトシロールは電子レンジで加熱し、具材に火を通します。加熱ができたら食パンが半分浸るくらいの油を鍋に入れて、こんがりきつね色になるまで揚げたら完成です。お好みで塩やレモン汁をつけてもおいしく食べられますよ。

ハトシロールのおいしい食べ方 

噛めば噛むほど魚介の旨みが広がるハトシロールは、そのままでも十分おいしく召し上がれます。

ホテルや物産館、サービスエリアでは冷凍の商品も販売されており、お土産に購入して帰る方も多いのだとか。おうちで食べる際は、解凍したハトシロールをオーブントースターで5〜8分ほど焼いていただきます。

遠方の方は「なかなか持ち帰りにくい…」場合も多いと思いますので、そういった場合は、長崎空港や直売所では揚げたてのハトシロールを購入するのがおすすめです。もともと卓袱料理として食べられていた格式あるハトシが、こうして身近な料理として楽しまれるようになったのは、ハトシロールがきっかけの一つかもしれませんね。

長崎のおすすめ観光スポット

ここからは長崎県のおすすめ観光スポットを紹介します。

長崎新地中華街

日本三大中華街の一つである、長崎新地中華街は全国から観光客が訪れる人気スポットです。

東西南北の約250m四方には、中華料理店や中国の雑貨店、菓子店などが約40店舗並び、ハトシロールのルーツとなったハトシやちゃんぽん、皿うどんなど多彩な長崎グルメに出会えます。

日本にいながら中国旅行の気分が味わえる貴重なスポットとなっています。

孔子廟

長崎孔子廟(ながさきこうしびょう)は、儒学の創始者・孔子の遺品が飾られた、120年以上の歴史を持つ観光スポットです。

彩り鮮やかな極彩色の建造物は、中国建築様式の廟宇(びょうう)と呼ばれるもので、ついつい写真に撮りたくなる美しさです。併設する中国歴代博物館では、中国の博物館が貯蔵する国宝級の重要な文書が展示されています。

イベントなどの際は、中国の伝統芸能である「変面」が披露され、一年を通して多くの観光客でにぎわっています。

雲仙地獄

インパクトのある名前の雲仙地獄は、雲仙温泉を代表する観光名所です。

温泉地らしい硫黄の香りがたちこめ、地底からもくもくと吹き出す蒸気、熱気を感じる光景はまさに地獄を連想させる場所です。噴気や地熱を足で体感できる休憩所や、地熱を使って蒸し上げる温泉卵も販売されています。

近くには長崎土産の定番である「長崎ビードロ」のガラス作り体験ができる、雲仙ビートロ美術館も。観光と温泉の両方が楽しめますよ。

長崎へのアクセス

長崎県へ向かうには、飛行機や新幹線での移動がおすすめです。東京の羽田空港や成田空港からは長崎空港までの直行便が出ています。

渡航時間は1時間50分ほどで、大体4万円前後の価格です。新幹線の場合は東京駅から博多駅、そこから特急列車にのって長崎駅までいけます。7時間ほどかかりますが、価格は2万円ほどになります。

広島駅から長崎駅までは新幹線で約3時間、徳島からは飛行機の移動で時間を節約できます。場所によってLCC(格安航空)や早割が使える場合もあるので、ぜひ旅の計画に合わせて検討してみてくださいね。

長崎県の位置

まとめ

今回は長崎のご当地B級グルメ「ハトシロール」について紹介しました。

異国情緒あふれる長崎の文化と合わせて、気軽に食べられるハトシロールはいかがでしょうか?

地元の惣菜店やお土産店でも購入できますので、ぜひ召し上がってみてください!

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