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2025/01/06
長崎県のご当地B級グルメ「五島うどん」とは?特徴や歴史を紹介!

この記事の目次
五島うどんは、讃岐うどん、稲庭うどんと並ぶ「日本三大うどん」の一つ。長崎県の五島列島で受け継がれてきた伝統の手延べ製法で作られ、その独特の風味と食感で多くの人々を魅了しています。
そんな五島うどんの特徴や歴史について探っていきましょう。
五島うどんの特徴

五島うどんは、細麺でありながら強いコシがあり、食べ応え抜群です。シンプルながら奥深い味わいが楽しめます。白磁のような艶やかさと上品な味わいは、多くの人を魅了してやみません。
五島うどんの製造には、手間と職人の技が欠かせません。小麦粉と水、海塩を混ぜる「練り上げ」から始まり、足踏みで生地をしっかりと延ばし、棒状から徐々に紐状の細い麺へと仕上げていきます。この過程で繰り返し行われる「熟成」が、五島うどん独特のコシと食感を生み出す秘訣です。
さらに、五島列島特産の食用椿油を塗布することで、麺同士の付着を防ぎながら、艶やかで滑らかな仕上がりになります。椿油はオレイン酸を多く含み、麺の酸化を防ぐ効果もあり、こうして作られる五島うどんは、コシが強く切れにくい、職人技が光る逸品に仕上がります。
五島うどんと抜群の相性を誇るのが「あごだし」です。秋風が吹く頃に最盛期を迎えるあご(飛魚)を炭火で焼き、乾燥させて作る焼きあごは、コクと上品な風味を持つだしに仕上がります。
また、五島うどんの代表的な食べ方「地獄炊き」も見逃せません。たっぷりのお湯で茹でた熱々のうどんを、あごだしベースのつゆにつけて食べるシンプルなスタイルで、ネギや卵、かつお節などを好みで加えれば、さらに深い旨みを楽しめます。この名前の由来には、ぐつぐつ煮る様子が地獄を連想させることや、「至極おいしい」という言葉がなまったという説などがあります。
五島うどんの歴史
五島うどんは、長崎県五島列島で古くから愛されてきた特産品です。その歴史は深く、遣唐使の時代にまでさかのぼります。五島列島は、遣唐使船の寄港地として東西文化の中継点となり、中国から多くの技術や文化が伝わった場所です。この地で育まれた五島うどんは、五島の風土と合い、独自の麺文化を築き上げました。
近年の研究では、中国の浙江省永嘉県岩坦地区に伝わる「索麺(そうめん)」が五島うどんのルーツではないかとされています。この索麺の製法が五島うどんと酷似していることから、大陸から伝来した麺文化が五島列島で発展し、日本の伝統食品として定着したと考えられています。
五島うどんは、その昔、家庭で親から子へと受け継がれる伝統の味でした。生産量も少なく、ハレの日にのみ食べられる貴重な食品だったため、「幻のうどん」とも呼ばれていました。現在では、五島地域を代表する特産品として広く知られていますが、手作業による製法や素材へのこだわりは変わることなく守り続けられています。
また、五島地域では、地元の製麺所が協力し「長崎県五島手延うどん振興協議会」を設立しました。品質向上やブランド力強化に取り組み、日本国内だけでなく海外への販路拡大にも力を入れています。
長崎県五島市の観光スポット
五島うどんが楽しめる長崎県五島市には、さまざまな観光スポットがあります。今回は、そのなかから特に人気のある3つのスポットを紹介します。
高浜海水浴場

「高浜海水浴場」は、その白い砂浜と透明度の高い青い海で「日本一美しい海」と称されることもある絶景スポットです。水平線まで広がるコバルトブルーの大海原と、エメラルドグリーンの浅瀬が織りなす風景は、訪れる人々を魅了します。「快水浴場100選」や「日本の水浴場88選」にも選ばれており、夏の海水浴シーズンには、シュノーケリングやサップなどのマリンアクティビティが人気です。さらに、干潮時に現れる砂浜のリップルマーク(漣の痕)や、秋に咲く淡いピンク色のサキシマフヨウも見どころです。
近くを走る国道384号線は「日本の道100選」にも選ばれた絶景ドライブコース。魚籃観音展望所からの眺めは、海水浴をしなくても訪れる価値が十分にあります。
鬼岳

標高315mの「鬼岳」は、穏やかな流線型と芝生に覆われた山肌が特徴的で、福江島のシンボル的存在です。その丸みを帯びたやわらかな形状は親しみやすく、市民や観光客に愛されています。一方で、かつて噴火した火山でもあり、麓ではバームクーヘンのような地層を観察することができます。
鬼岳の山頂まで続く緩やかな斜面はハイキングやトレッキングに最適で、山頂からは福江の市街地や美しい海を一望できます。春の新緑、晩夏のコオニユリ、秋のリンドウなど、四季折々に変化する景色が楽しめるのも大きな魅力です。また、令和5年(2023年)には「未来に残したい草原の里100選」にも選ばれました。さらに、夜には満天の星が広がり、天然のプラネタリウムとしても人気のスポットです。
大瀬崎灯台

福江島最西端に位置する「大瀬埼灯台」は、九州本土で最も遅く夕陽が沈む絶景スポットです。断崖絶壁の上に建つ白亜の灯台と青い海とのコントラストが美しく、「日本の灯台50選」にも選ばれています。3700カンデラの光は約22km先まで届き、近海を航行する船の道しるべとして活躍しています。
駐車場から灯台までは整備された遊歩道を歩いてアクセスできます。行きは下り坂で約20分、帰りは上り坂になるため約40分です。9月〜10月には、シマシャジンなどの希少な草花や、渡り鳥ハチクマの姿を楽しめます。灯台付近の展望所から眺める夕陽は格別で、東シナ海に沈む光景は息をのむほどの美しさです。NHK連続テレビ小説『舞い上がれ!』や映画『悪人』のロケ地としても知られる大瀬埼灯台は、自然の魅力とドラマの舞台が交錯する人気の観光スポットです。
長崎県五島市へのアクセス方法
グルメも観光も魅力的な長崎県五島市には、さまざまなアクセス方法があります。日本三大都市でもある東京、大阪、名古屋からのアクセスも便利です。移動は、飛行機やフェリーを組み合わせたルートが一般的です。
東京からは羽田空港発の長崎空港行きの直行便(約2時間)を利用し、長崎空港から長崎港へはバスまたはタクシーで約1時間。その後、長崎港からジェットフォイルで約1時間30分、フェリーの場合約3時間30分で五島市福江港に到着します。
大阪からは伊丹空港発の長崎空港行きの直行便(約1時間30分)、名古屋からは中部国際空港発の長崎空港行きの直行便(約1時間30分)が便利です。長崎空港からの移動ルートは東京からと同じです。
航空機と船を組み合わせた旅では、移動中に五島列島の美しい景色を楽しむこともできます。ぜひ、自分に合ったアクセス方法で訪れてみてくださいね。
まとめ
五島うどんは、手間を惜しまない伝統的な製法や五島列島特産の椿油、あごだしとの絶妙な相性から、多くの人々に愛されています。なめらかな舌ざわりと強いコシ、素朴ながらも奥深い味わい。一口食べるだけで、五島列島の自然の恵みを感じさせてくれます。
長崎県を訪れた際は、ぜひ五島うどんを味わってみてくださいね。
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