2025/02/20

東京で八重桜が観られるお花見スポットは!?華やかな八重桜を楽しもう

「八重桜」という品種の桜を知っていますか?

八重桜は、一般的によく知られている「ソメイヨシノ」という品種の桜と比べて、花びらの枚数が多く、華やかに見えることから人気を集めている桜です。

特に八重桜は、ソメイヨシノよりも開化の時期が遅く、長く咲き続けることから、比較的暖かい時期にお花見ができるという特徴があります。

そこで今回は、八重桜の魅力と、東京都内で八重桜を見ることのできるお花見スポットをご紹介します。

八重桜の特徴

日本国内に咲く桜の約80%が「ソメイヨシノ」という品種であり、この桜は、一輪あたりの花びらが5枚しかありません。

一方で、今回ご紹介する「八重桜」は、特定の1つの品種を意味しているのではなく、6枚以上の花びらを付ける桜を総称して、「八重咲」と区分しています。

「八重」という名前ですが、8枚の花びらがつく品種に限定しているのではなく、八重桜という総称のなかに、6枚から15枚の花びらがつく「半八重咲」、花びらが20枚から70枚つく「八重咲」、100枚以上のはなびらがつく菊咲などがあります。

八重桜の特徴①華やかな見た目

八重桜は、一輪ごとに花びらがたっぷりとついているので、開化後にボリューミーな姿となるところが魅力的です。

花自体はこぶりながらも、花びらのボリュームで華やかに色づく木々が、春の訪れを感じさせてくれます。

また品種にもよりますが、一般的な八重桜はソメイヨシノよりもピンク色が濃いものが多く、生命力に満ちてとても美しいです。

八重桜の特徴②開花期間が長い

ソメイヨシノは開花から10日ほどで散ってしまうのに対して、八重桜は開花から2週間ほど楽しむことができます。

またソメイヨシノが3月下旬から4月上旬の肌寒い時期に開花するのに対して、八重桜は4月下旬の気候がよい時期に咲きます。

そのため、お花見の予定を立てやすく、お花見中も快適な気温のなかで過ごせるというメリットがあります。

東京で八重桜を見るなら

東京で八重桜が開花時期を迎えるのは、4月中旬〜下旬にかけての時期になります。

開花時期は、雨の量や気温によって例年流動的ですが、ソメイヨシノが散った後の4月20日頃がおおよその満開時期の目安といえます。

八重桜の鑑賞スポット①北の丸公園

北の丸公園は、東京都千代田区にあり、皇居に隣接している緑豊かな公園です。

江戸時代(17世紀初頭〜19世紀前半)に、江戸城の「北の丸(北側の区画)」があったことからこの名前がつけられました。

北の丸公園内にはたくさんのソメイヨシノも植えられていますが、なんといっても公園内の東側にある「吉田茂像」の背後に広がる「花木園」に植えられた多数の八重桜が有名です。

淡い紅色の「ヤエベニトラノオ」や、小ぶりながらも品のある「キクザクラ」、また珍しい黄緑色の桜である「御衣黄」などが植えられていますので、必見です。

北の丸公園の所在地

東京都千代田区北の丸公園1-1

北の丸公園へのアクセス

北の丸公園に向かう際は、羽田空港から高速バスで新宿駅に移動しましょう。
所要時間は30分程度です。

新宿駅からはJRに15分ほど乗車し、飯田橋駅を目指します。
飯田橋駅から15分ほど歩くと、北の丸公園に到着できます。

八重桜の鑑賞スポット②浜離宮恩賜庭園

浜離宮恩賜庭園は、江戸時代を治めた徳川将軍家の庭園で、江戸時代には出城(敵との境界線に近い前線の要塞)としていた場所の跡地にある公園です。

公園の中央には、東京湾の潮位に合わせて水位を変動させる「潮入の池」という大きな池があり、水辺に咲く桜や、水面に映る桜の美しさが人気のお花見スポットです。

3月の下旬から上旬にかけてはソメイヨシノが咲き誇る様子を楽しめますが、4月の半ば頃からは、潮入の池にかかるお伝い橋から、奥の海手お伝い橋までの池沿いにピンク色の「関山」と、うすみどり色の「駿河台匂」という八重桜を鑑賞することができます。

特に、池に向かって枝が垂れこむ様子を眺めることのできるお伝い橋からの光景は見事で、都会であることを忘れさせてくれるような美しい春を楽しめます。

浜離宮恩賜庭園の所在地

東京都中央区浜離宮庭園1−1

浜離宮恩賜庭園へのアクセス

浜離宮恩賜庭園の最寄り駅は、浜松町駅です。

羽田空港からモノレールに20分程度乗車すると、浜松町駅まで移動できます。

浜松町駅から浜離宮恩賜庭園までは、徒歩15分程度です。

八重桜の鑑賞スポット③墨田区立隅田公園

墨田区立隅田公園は、隅田川沿いにある約8万㎡の広さを誇る公園です。

江戸時代に徳川将軍家が命を下して桜が植えられて以降、現在園内には約300本もの桜が植えられており、隅田川に向かって枝を伸ばす桜の姿が美しいと評判です。

近隣に東京スカイツリーがあることから、地元の人だけでなく観光客からの人気も高く、都内有数のお花見スポットになっています。

墨田区立隅田公園のなかで人気の八重桜は、八重紅枝垂と松月です。

八重紅枝垂は、枝垂れ桜でありながら大輪咲な上に花の色が濃いことから、華やかさと優美さを感じさせると人気です。

また松月は、桜とは思えないほどボリューム感のある大輪で、花の内側から外側に向かってピンク色の鮮やかさが増す姿に、思わず見とれてしまいます。

墨田区立墨田公園の所在地

東京都墨田区向島 1・2・5丁目

墨田区立隅田公園へのアクセス

墨田区立隅田公園に向かうには、羽田空港からエアポート快特に35分ほど乗車し、浅草駅まで行きます。

浅草駅からは、徒歩2分ほどで墨田区立隅田公園に到着できます。

八重桜の鑑賞スポット④靖国神社

靖国神社は、1869年に創建された、国家のために殉難した方々を祀るための神社です。

東京の桜の開花は、この靖国神社の境内にある桜の標本木によって判定されていることから、「東京の桜=靖国神社の桜」として日本では親しまれています。

靖国神社はソメイヨシノのお花見スポットとしても有名ですが、河津桜や八重桜も美しく咲き誇ります。

特に靖国会館のそば、中門鳥居の手前、第一鳥居の手前、そして神池庭園に咲く八重桜が、おおぶりの花を咲かせると人気です。

八重桜がつぼみをふくらませる4月上旬には、「千代田のさくらまつり」も開催されますので、ぜひ足を運んでみてください。

靖国神社の所在地

東京都千代田区九段北3丁目1−1

靖国神社へのアクセス

靖国神社へは、羽田空港からモノレールで浜松町駅に移動します。

浜松町駅からJR山手線で秋葉原駅に移動し、JR総武線に乗り換えると、靖国神社の最寄り駅の飯田橋駅に到着することができます。

モノレールとJRの所要時間は、合わせて40分前後です。

飯田橋駅からは、徒歩5分程度で靖国神社に到着します。

まとめ

八重桜は、ボリューミーで鮮やかな桜です。

華やかさが春の陽気に映えるのはもちろんのこと、見頃が長く続くため、長い期間にわたってお花見を楽しむことができるという特徴があります。

特に東京では、4月の中旬から下旬にかけて、至るところで八重桜を鑑賞することができますので、ぜひお花見を楽しんでくださいね。