宮崎県

2023/12/29

宮崎の「日南魚うどん」とは?特徴や歴史を紹介!

魚うどんは、日本有数のカツオやマグロの水揚高を誇り、漁業の町として知られる宮崎県の南部にある日南市周辺の郷土料理です。素朴な味わいの魚うどんは、子どもからお年寄りまで親しまれています。

そんな魚うどんの特徴や歴史について探っていきましょう。

日南魚うどんの特徴

魚うどんとは、地元で水揚げされた魚をすり身にして作ったうどんです。水揚げされた魚全般を使いますが、主にトビウオやカンパチ、ヒラマサなどが使われます。使う魚によって、味わいが変わります。

魚うどんは、煮込めば煮込むほど魚のダシが出るので、少し醤油を加えるだけでも味わい深くなります。弾力のある歯ごたえの魚うどんは、伸びにくく鍋料理にも使われます。

つなぎとして使われるのは、片栗粉や卵、塩などで、基本的に小麦粉は使われません。低カロリー・高タンパクなうえにグルテンフリーなので、ヘルシーなダイエット食としても注目されている魚うどん。

魚に含まれるDHAやEPAも摂れるので栄養面でもバッチリです。DHAとEPAは、どちらも血管をしなやかにさせ、若返らせる働きを持っています。またDHAは、脳血管に働き、神経細胞を元気にさせる効果を持っています。

日南魚うどんの作り方

日南市漁業女性部では、全て手作業で作られています。魚うどんは、まず魚をさばくところから始まります。

まず魚のウロコを取り、頭の部分を落として皮をはぎます。次は三枚におろし、血合いをきれいに取り除いたら身をよく洗います。血合いを取り除くのは、麺を白く仕上げ、魚の臭みが残らないようにするためです。

魚の身をミンチ状にしたら、片栗粉や卵、塩などを入れ機械で練ります。練りすぎるとかたくなってしまうので、様子をみながら調整しているそうです。そして、練り合わせたものを小さな穴のあいた「うどん突き」と呼ばれる器具に入れて押し出し、麺状にして茹でれば「魚うどん」の麺が完成です。

魚うどんの歴史

魚うどんが生まれたきっかけは、太平洋戦争での食料難です。太平洋戦争の空襲によって、当時外部をつないでいた道路や線路が使用できなくなりました。魚が販売できなくなる一方で、小麦やお米などの主食が手に入らず不足してしまったのです。そこで、余っていた魚をすり身にして、小麦粉の代わりに使ったのが魚うどんの始まりです。

魚うどんは、苦しい時代を生き抜くために、知恵を絞って考えられた料理です。そんな魚うどんですが、戦争が終わり生活が豊かになると、食べられることがなくなり、多くの方が忘れていたそうです。

ですが、昭和50年代に漁協組合が魚うどんを復活させるための取り組みを始めました。その結果、商品化したり、小中学校の給食に登場したりするようになりました。2011年には漁協組合のオリジナル商品が農林水産大臣賞を受賞しています。

歴史のある魚うどんは「体にいいうどん」として、テレビやネットで話題になり、現在では生産が追いつかないことがあるほどです。

日南市に来たら立ち寄りたい九州の小京都

「九州の小京都」と呼ばれる飫肥(おび)は、天正16年(1588年)から明治初期までの280年間、飫肥藩・伊東氏、5万1千石の城下町として栄えていました。

江戸時代の武家屋敷や商人町が今もなお残る歴史の町は、国の重要伝統的建造物群保存地区となっています。

飫肥城の大手門は、昭和53年(1978年)に地元の飫肥杉を使用して復元されました。NHKの朝ドラ『わかば』のロケ地としても有名です。宮崎県南部を代表する観光地のひとつとして人気を集めています。

ゆったりとした時間が流れている飫肥の町。美しい石垣の残る飫肥城跡から風情溢れる城下町まで、のんびりと食べあるきや町あるきを楽しめます。

飫肥の町並みを観光したい方は「あゆみちゃんマップ」を購入しましょう。マップには引換券がついていて、地元の銘菓やお土産と交換できます。

「あゆみちゃんマップ」の表面には、飫肥の町の地図、裏面にはお店や引換商品について書かれています。初めて飫肥の町を訪れる方も「あゆみちゃんマップ」があれば安心です。あゆみちゃんマップは、飫肥城観光駐車場チケット販売所と飫肥駅「にちなん屋」で購入できます。

飫肥の町を観光していると、あっという間に時間が過ぎます。ぜひ飫肥の城下町で食べあるきや町あるきをしてみてくださいね。

日南市へのアクセス方法

日南市へのアクセス方法はさまざまです。ほとんどの方は、JRや飛行機を利用されます。

各地から日南市までの所要時間を紹介します。所要時間は、季節や天気などによって変わります。

【JR九州(特急)でのアクセス】

・博多駅から約5時間30分
・小倉駅から約4時間35分
・熊本駅から約4時間15分
・大分駅から約3時間
・鹿児島中央駅から約2時間
・宮崎駅から飫肥までJR日南線~約70分

【飛行機でのアクセス】

・羽田空港から約1時間50分
・中部国際から約1時間30分
・伊丹空港から約1時間
・福岡空港から約45分
・沖縄空港から約1時間20分

宮崎空港から飫肥までは、バスかJR日南線で向かいます。バスで約1時間20分、列車で約1時間10分です。高速(宮崎IC~日南東郷IC)を利用する場合は約40分です。

【高速バスでのアクセス】

・福岡から約3時40分
・熊本から約3時間
・鹿児島から約2時間

到着場所から飫肥までは、バスかJR日南線で向かいます。バスで約1時間40分、列車で約1時間10分です。自動車(レンタカー)を利用する場合は約1時間20分です。

【フェリーでのアクセス】

神戸港から約12時間

宮崎港から飫肥まで、国道220号線〜自動車で約1時間10分です。

JRや飛行機でのアクセス方法を紹介しましたが、車でゆっくりドライブを楽しみながら日南市に向かうのもおすすめです。

宮崎県日南市の位置

まとめ

魚うどんは、素朴な味わいですが、魚介の香りがたまらないヘルシーでおいしい一品です。残ったスープでお茶漬けにしたり、溶き卵とご飯を入れておじやにしたりする楽しみ方もあります。

宮崎県の日南市に訪れた際は、魚うどんをぜひ食べてみてくださいね。

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