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2024/02/13
宮崎のご当地B級グルメ「チキン南蛮」とは?特徴や歴史を紹介!

この記事の目次
全国的に人気のあるチキン南蛮は、飲食店や学校給食などだけではなく、家庭でもよく食べられている人気の料理です。チキン南蛮の発祥地は、宮崎県の延岡市です。延岡市のチキン南蛮には、さまざまな種類があります。
そんなチキン南蛮の特徴や歴史について探っていきましょう。
チキン南蛮の特徴
チキン南蛮は、鶏肉を食べやすい大きさに切り、小麦粉をまぶしたあとに溶き卵を絡めて油で揚げます。そして甘酢だれに漬け込んで味を付ければ完成です。
唐揚げと違い片栗粉を使わず、チキンカツと違いパン粉も使いません。小麦粉をまぶしたあとに卵を絡めることで、甘酢だれが吸い込みやすくなり、口当たりが良くなります。
チキン南蛮は、もともとむね肉を使用するのが一般的でしたが、今では脂肪が多く食べ応えのあるもも肉も人気です。むね肉を使ったチキン南蛮はさっぱりした味わい、もも肉を使ったチキン南蛮はジューシーな食べ応えがあり、それぞれ良さがあります。
また、チキン南蛮発祥の延岡市には、甘酢だれだけで味わうシンプルなチキン南蛮と、タルタルソースをかけるチキン南蛮の2種類があります。チキン南蛮といえば、タルタルソースをかけるのが定番ですが、四国の一部の地域では、オーロラソースがかけられます。
チキン南蛮の名前の由来
チキン南蛮の名前の由来は諸説あります。チキン南蛮は「鶏唐揚げの甘酢漬け」と呼ばれていたそうです。それがいつからかチキン南蛮と呼ばれるようになりました。
チキン南蛮の「南蛮」は、もともと戦国時代に来日したポルトガル人やその文化を表す言葉です。来日していた人たちの食文化の中に南蛮漬けがありました。南蛮漬けは、唐辛子入りの甘酢だれに食材を漬けて作られる料理です。鶏肉を甘酢だれに漬けていたので、チキン南蛮と呼ぶようになったといわれています。
チキン南蛮発祥のお店は2つある
チキン南蛮が誕生したのは昭和40年ごろですが、発祥のお店は2つあるといわれています。タルタルソースをかけない「お食事の店 直ちゃん」と、むね肉のチキン南蛮にタルタルソースをかける「おぐら」です。
「お食事の店 直ちゃん」
「お食事の店 直ちゃん」の創業者・後藤直さんは、延岡市にあった洋食店「ロンドン」で修行していたころ、鶏肉の唐揚げに甘酢をかけたまかない料理を食べていたそうです。これをきっかけにチキン南蛮のお店を開業しました。
「お食事の店 直ちゃん」のチキン南蛮はタルタルソースをかけないので、油っこさがなくあっさりと食べられます。重くなく食べやすいため、女性や年配の方々から親しまれています。味に変化をつけたい場合は、マスタードか柚子胡椒を少しつけるのがオススメだそうです。
「おぐら」
むね肉のチキン南蛮にタルタルソースをかける「おぐら」は、がっつり食べたい方におすすめのお店です。
「おぐら」がチキン南蛮を開発したきっかけは「もったいない」という気持ちからだそうです。「おぐら」は当時、鶏肉を丸ごと仕入れていました。もも肉はチキンカツなどで使っていましたが、むね肉はあまり使われませんでした。
戦争の貧しさを知っていた創業者・甲斐義光さんの兄である甲斐照幸さんは、使わないむね肉をどうにか商品にできないかと考えていたところ、子どもたちがアジの南蛮漬けの甘酢だれに唐揚げをつけて食べていたところからチキン南蛮を思いついたそうです。
チキン南蛮にタルタルソースをかけるのは、スルメにマヨネーズをつけるとこから思いついたともいわれています。
チキン南蛮にまつわる話
「お食事の店 直ちゃん」と「おぐら」、どちらのお店が先にチキン南蛮を思いついたのかはわかりませんが、延岡市で生まれたことはたしかです。延岡市の公式キャラクターには、チキン南蛮のおいしさをアピールするキャラクター「チキなん番長」がいます。チキン南蛮でできたトサカと、学ラン姿のりりしい顔がトレードマークです。
また7月8日は、チキン南蛮の日と定められました。なん(7)ばん(8)の語呂合わせから決めたそうです。そして平成21年7月8日には、延岡市が「チキン南蛮発祥のまち」を宣言しました。市民団体によるシンポジウムが開催されるなど、チキン南蛮による町おこしも始まっています。地ビール会社の宮崎ひでじビールは「チキン南蛮専用ビール」を販売しています。
自然あふれる延岡市の観光情報

延岡市は、年間平均気温が約17℃と温暖な地域です。雄大な自然のなか、1年を通じてサーフィンやサイクリング、登山などのアウトドアスポーツを楽しめます。清流五ヶ瀬川での鮎釣りやBBQキャンプなども人気です。
延岡市は、延岡藩7万石の城下町として栄えた街でもあります。その歴史と文化は今でも受け継がれ、延岡城跡の城山公園には、高さ19mの迫力ある石垣が残っています。
また城山公園は、千葉県いすみ市の伊能滝、島根県松江市の松江城址と並ぶ、日本三大ヤブツバキ群の一つです。城山公園には、108種のヤブツバキが自生しています。紅、白、ピンク、絞り、覆輪と全ての花色がそろっています。開花するのは10月末から4月下旬ごろですが、見頃は12月〜3月ごろです。
延岡市へのアクセス方法
宮崎市から延岡市までは、車だと約1時間15分で到着します。宮崎西ICから東九州自動車道を北上すれば延岡市です。福岡市や鹿児島市からも、高速道路を利用すれば約3時間30分で到着します。
延岡市は電車でのアクセスも便利です。JR大分駅からJR延岡駅までは、特急「にちりん」号に乗れば、約2時間で到着します。JR宮崎駅からJR延岡駅までは、特急「にちりん」号か「ひゅうが」号に乗れば、約1時間で到着します。
宮崎県延岡市の位置
まとめ
チキン南蛮発祥地の延岡市では、さまざまなチキン南蛮が楽しめます。大根おろしがかかったものやカレー風味のもの、チキン南蛮おむすびなど、変わったチキン南蛮が味わえるのは延岡市ならではです。
宮崎県の延岡市に訪れた際は、本場の「チキン南蛮」をぜひ食べてみてくださいね。
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