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2024/02/20
【茨城県】石岡名物「しし鍋」とは?特徴や歴史を紹介!

この記事の目次
「にほんの里100選」に選ばれ、のどかな里山風景が広がる、石岡市八郷地区。この地域は、茨城県で唯一猪肉の出荷が許されている地域です。その八郷地区で、秋から冬にかけての旬の味覚といえば「鍋」。とれたての山の幸がたっぷりと入った「しし鍋」は、限られた時期にしか食べられない、貴重なご当地グルメです。今回はそんな石岡名物の「しし鍋」についてご紹介します。
石岡市八郷の名物「しし鍋」とは?

石岡名物の「しし鍋」は、春菊やごぼう、白菜などの数種類の野菜と、旨みの濃い猪肉をたっぷりと使った一品です。市内では9店舗、大洗町では1店舗のお店で提供されています。11月から5月頃までの期間限定で食べられるメニューで、事前に予約しておくことで2人前から提供してもらえます。
味付けはみそのほかに、しょうゆベースの味付けなど、お店によって違いがあります。また、メイン食材である猪肉はしっかりとした弾力があり、旨みと甘みが噛めば噛むほど感じられます。特徴的なのは脂身のほうで、濃い味わいがあるにも関わらず後味がさっぱりとしているのが特徴です。
そんな「しし鍋」ですが、どうしてこの地域で食べるようになったのでしょうか?
しし鍋の歴史
石岡市では古くから県の猟友会が毎年、猪を捕獲して食べる習慣がありました。最近では猪による農作物への被害が増加しており、その被害を防ぐため、また、おいしいしし鍋を町おこしに生かそうという動きから、八郷の商工会が「しし鍋マップ」を作成し始めたのが始まりです。
1シーズン中に食べられる「しし鍋」は1000〜2000食ほどで、今では奥久慈しゃも鍋や大洗のアンコウ鍋とならんで、茨城の三大鍋料理に数えられることもあります。
しし鍋のおいしさと魅力
ぐつぐつ煮込まれた鍋のなかから、食欲をそそるみその香りが広がる「しし鍋」。八郷の猪肉は食べてみると臭みがなく、噛むたびに濃厚な旨みが味わえます。以前の猪肉はとても噛み応えのある食感だったそうですが、最近ではほどよく脂身がのり、コクや旨みがいっそう引き立つ味わいなのだとか。
ここからは、八郷の「しし鍋マップ」に掲載されているお店を、いくつかご紹介します。
山々に囲まれた古民家のお店では、風情のある炭火の囲炉裏で煮込んだあつあつのしし鍋がいただけます。まろやかでコクのあるみそ仕立てのスープは、後味がさっぱりとした猪肉と相性抜群です。
あるそば屋さんで食べられる「しし鍋」は、とにかく出汁が絶品。八郷で作られた赤みそと8種類の野菜とのコンビネーションが楽しめ、お肉の旨みが溶け込んだ濃厚なスープは、最後の一口まで飲み干してしまうことも多いのだとか。
また、茨城県初のバーベキュー場、ファミリーランドとして親しまれている施設では、期間限定(11月15日〜4月30日)でしし鍋をはじめとした「しし料理」がいただけます。
白菜や春菊、えのきなどたっぷりの具材に、猪肉のジューシーな旨みがしみたしし鍋は、お店の人気メニューになっています。
ほかにも、ゲストハウスで食べられる「しし鍋」や洋風料理店でいただくクリームみそ仕立ての味付けなど、お店によって個性のあるしし鍋が味わえます。ぜひ八郷のしし鍋マップを参考にしながら、さまざまなお店を巡ってみてくださいね。
石岡市の観光スポット

ここからは、石岡市のおすすめ観光スポットをご紹介します。
いばらきフラワーパークは、約900種類ものバラの花に出会うことのできる施設。園内には八郷の新鮮な食材を使ったレストランや天然酵母入りのトーストを提供するお店、地元の植物で体感する100のプログラムなど、花を通じた五感を刺激するさまざまな体験ができます。
世界中から集められたバラは、珍しい種類も多く、一歩足を踏み入れれば花との距離がぐっと近づく癒しのテーマパークになっています。
もう一つ、観光におすすめなのが、「常陸國總社宮(ひたちのくにそうしゃぐう)」です。ここは常陸国の神様を祀っている社で、小高い丘にはヤマトタケルノミコトが腰を掛けたと言われる「神石(かみいし)」があります。
毎年9月には「石岡のおまつり」として、1トンを超すお神輿や幌獅子(ほろじし)、江戸型の山車(だし)が中心街を通ります。その様子はまさに圧巻の光景。
お祭りの時期は、毎年50万人を超える観光客の方が訪れるそうですよ。また、神社では手塚プロダクションとコラボした限定のお守りや絵馬、御朱印帳などが手に入ります。石岡駅から歩いて行ける距離にあるので、ぜひ足を運んでみてくださいね。
石岡市へのアクセス
ここからは、石岡市へのアクセスについてご紹介します。茨城県のほぼ中央に位置する石岡市へ行くには、車や電車での移動がおすすめです。
車で東京方面からお越しの際は、常磐自動車道を通って水戸方面へ向かい、石岡駅の最寄りである千代田石岡ICまでは約50分かかります。そこから八郷地区へ向かうには、県道7号を経由して、さらに20分ほどかかります。
水戸方面から車で向かう場合は、常磐自動車道を東京方面に向かって進み、石岡小美玉スマートICまで行きます。ここまで約20分の道のりです。そこからは、県道7号を経由して八郷地区まで20分ほどかかります。
一方、東京方面から電車でお越しの際は、JR常磐線特急ときわに乗って、上野駅から石岡駅まで約50分。水戸方面からの場合も、水戸駅から石岡駅までJR常磐線のときわに乗って約15分です。八郷地区に行くには、関鉄グリーンバスの林線に乗るとよいでしょう。
最寄りの石岡駅から八郷地区までは少し距離がありますが、バスも出ているのでぜひ活用してみてくださいね。
茨城県石岡市の位置
まとめ
今回は石岡市八郷地区の「しし鍋」をご紹介しました。奥深い味わいの赤身肉とあっさりとした脂身がちょうどよい猪肉。寒さが増してきた頃に、たっぷりの具材を入れて煮込んだ「しし鍋」は、体も心も温まる絶品のおいしさですよ。ここでしか食べられない郷土の味を、ぜひ堪能してみてくださいね。
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