山梨県

2024/02/29

【山梨県】甲府市の名物「甲府鳥もつ煮」とは?特徴や歴史を紹介

山梨県のほぼ中央に位置する「甲府市」。

昇仙峡や芦川渓谷といった恵まれた自然が多いこの町で、今人気を集めている「甲府鳥もつ煮」をご存じでしょうか?山梨県では「ほうとう」や「煮貝」などの名物と並んで親しまれ、県外からもわざわざ足を運んでこられるお客さんも多い料理なんです。

今回はそんな「甲府鳥もつ煮」のおいしさや魅力についてご紹介します。

甲府鳥もつ煮とは? 

甲府鳥もつ煮は、鶏の砂肝やハツ、レバー、きんかん(生まれる前の卵)などを甘辛いしょうゆダレで照り煮にして作る、甲府独自の料理です。

「もつ煮」と聞くと、一般的にしょうゆやみその入った濃厚なタレでぐつぐつと煮込んだ料理を連想するかもしれませんが、甲府の鳥もつ煮は少量のタレを使って強火で照り煮にして作るのが特徴です。お店によってさまざまな提供スタイルがあり、そばの付け合わせや定食のメイン、お酒のおつまみ、丼などの形で提供されています。

2010年に行われた、ご当地グルメの祭典「B-1グランプリ」では初出場ながら優勝を果たし、そのおいしさは今も多くのファンを虜にしているほどなんです。

甲府鳥もつ煮の歴史や由来 

「甲府鳥もつ煮」は、もともと戦後のモノの少なかった昭和25年頃に、当時あまり食べられていなかった鳥のもつを使って、「なにかおいしいものが作れないか」と考えた、甲府市のそば屋さんで考案されたメニューです。それがおいしいと評判になり、現在は市内各地の飲食店で食べることができます。

甲府鳥もつ煮の作り方 

甘辛いタレの香りとつやつやの照りが食欲をそそる「甲府鳥もつ煮」は、食材の鮮度がとても重要です。新鮮な鳥のレバーやハツ、砂肝、キンカンはそれぞれの部位に切り分けたあと、薄い塩水につけて洗うことで、特有の風味を抑えることにもつながっているのだとか。

そして、その後の作り方はとてもシンプルです。鍋にしょうゆや砂糖を加えたタレを強火で煮立たせ、鳥のもつを入れて、そのまま強火で煮絡めていきます。

鳥のもつからは水分が出ますが、これらを煮切ってタレにとろみがつくまで炒め、つやつやの「照り」が出てきたらできあがりです。

彩りがよくなるように、ししとうやピーマンを入れて提供しているお店もあります。ぜひそれぞれのお店の「鳥もつ煮」に注目してみてくださいね。

甲府鳥もつ煮のおいしさと魅力

コクのある甘辛いタレで鳥のもつを包みこむように絡めた「甲府鳥もつ煮」は、こりこりとした砂肝やハツ、やわらかいレバー、きんかんのプチッとした食感も魅力の一つ。

噛めば噛むほど鳥のもつ本来の旨みが広がり、濃厚でしっかりとした甘めのタレがクセになるおいしさです。そば屋さんでは前菜やセットメニューの一つとして提供されることも多く、お酒のおつまみにも人気の一品です。

また、竹の子やしいたけを加えて丼仕立てにした「鳥もつ丼」も、ボリュームがあり、あつあつごはんとも相性抜群。そば店や居酒屋、焼き鳥屋さんでも食べられるので、ぜひ探してみてくださいね。

甲府市のおすすめ観光スポット

ここからは甲府市のおすすめ観光スポットをご紹介します。

小江戸情緒を感じるショッピングモール「甲府夢小路」

一つめは、甲府駅北口から徒歩1分のところにある「甲府夢小路」です。ここは明治、大正、昭和初期の城下町を再現して、昔ながらの建築様式を取り入れたショッピングエリアになっています。小江戸情緒を感じるレトロな雰囲気の敷地内には、フレッシュですっきりとした味わいが魅力の甲州ワインやアクセサリー、和紙などを扱う伝統工芸品のお店が並び、レストランやカフェ、美術館など、さまざまな角度から甲府の街を楽しむことができます。お帰り前のお土産やちょっとした買い物にもおすすめです。

日本一の渓谷美と名高い「昇仙峡」

もう一つご紹介するのは、日本一の渓谷美と称される「昇仙峡」です。甲府市の北部に位置し、甲府駅からは車で20分ほどの距離です。

特別名勝に指定されている昇仙峡では、落差30mの高さから流れ落ちる「仙娥滝(せんがたき)」が見どころです。近づくと轟々と流れる水の音とともに水しぶきが感じられ、滝の迫力を間近で感じることができます。

ほかにも動物のように見える不思議な奇岩や歴史的な橋があり、まるで探検家になったような気分で、自然のエネルギーをたっぷりと感じながら散策が楽しめます。秋には紅葉の名所として、たくさんの観光客の方が訪れるビュースポットにもなっています。

甲府市へのアクセス

ここからは、甲府市へのアクセスについてご紹介します。甲府市への行き方は、鉄道や高速バス、車などさまざまな方法があります。

電車で行く場合、新宿からであればJR中央本線の特急に乗って、およそ1時間半で甲府駅に到着します。名古屋方面からはJR東海道新幹線に乗って、静岡駅まで約1時間、そこからJR身延線の特急に乗って、約2時間20分の道のりです。

高速バスを利用する場合は、新宿駅から甲府駅まで約2時間10分、名古屋駅からは約4時間15分かかります。静岡駅から甲府駅までは、約2時間の道のりになっています。

車で向かう場合、東京方面からであれば中央自動車道を経由して、高井戸ICから甲府市まで約1時間40分の道のりです。

名古屋方面からは中央自動車道を経由して約3時間20分、長野方面からは上信越・長野・中央自動車道を経由して、約2時間10分の道のりになっています。また、静岡県から甲府市までは中部横断自動車道を経由して約1時間40分と、こちらもアクセスしやすい距離になっています。

山梨県甲府市の位置

まとめ

今回は甲府市のご当地グルメ「甲府鳥もつ煮」をご紹介しました。

戦後の時代に、これまであまり食べられていなかった鳥もつをおいしく大変身させた甲府の鳥もつ煮は、コクのある甘辛い味つけがごはんやお酒にぴったりな一品ですよ。

ぜひ見かけた際は、さまざまな食べ方で召し上がってみてくださいね。

\ テンポススター加盟店を募集中! /