京都府

2024/04/30

京都のご当地B級グルメ「湯豆腐」とは?特徴や歴史を紹介!

湯豆腐は京都の伝統的なご当地B級グルメです。ヘルシーで栄養たっぷりなおいしい豆腐を食べられる京都の湯豆腐は人気があります。世代を超えて愛され続けています。

そんな湯豆腐の特徴や歴史について探っていきましょう。

湯豆腐の特徴

湯豆腐は、昆布を敷いた鍋に食べやすい大きさに切った豆腐と水を入れて火にかけ温めた料理です。食べごろになった豆腐は、醤油や薬味などと一緒に食べるのが一般的です。お店や家庭によっては、ぽん酢しょうゆやおろしポン酢で食べることもあります。シンプルな料理だからこそ、さまざまな食べ方があります。やわらかな食感と豆腐そのものの味を楽しめるのも魅力です。

湯豆腐は簡単な料理に思えますが、煮加減が重要でコツがあります。豆腐に火を入れすぎずないようにするのがポイントです。豆腐が少しゆらゆらと動いてきたら引き上げましょう。

豆腐は熱を加えすぎると「す」が立ち、かたくなってしまいます。豆腐には90%の水分が含まれているので、高温で加熱し続けると、豆腐のなかの水分が蒸発して、水蒸気が発生します。加熱によって豆腐のタンパク質はかたくなってしまうので、水蒸気が豆腐のなかでふくらみ、外に出られず大きな穴をあけてしまいます。これが「す」が立つ状態です。

豆腐を煮すぎてかたくなるのを防ぐために、湯豆腐の鍋の底に昆布が敷かれています。昆布がなくても、弱火でやさしく火を入れたり、熱伝導率が低く火の入りが柔らかい土鍋を使ったりすれば、豆腐に「す」が入りにくくなるので問題ありません。

このほかにも昆布には、豆腐の白さや風味を変えずに、上品な味付けをする役割もあります。なんと湯豆腐は、第五の味覚「うま味」に気づくきっかけになった料理だといわれています。

湯豆腐の歴史

日本に豆腐が伝えられたのは、奈良時代といわれています。7世紀から8世紀の奈良時代にかけて仏教の伝来とともに大陸との交流がますます盛んになり、そのころに豆腐も伝わったといわれています。

日本で豆腐が初めて文献に登場したのは、1183年(寿永2年)。奈良の春日大社の神主の日記に「春近唐符一種」という記録が残っています。「唐符」とは豆腐のことです。この記録から豆腐が日本で作られるようになったのは、奈良・平安時代からだと考えられています。

また、湯豆腐は京都にある南禅寺の精進料理がルーツといわれていますが、根拠になる文献資料はありません。精進料理は、鎌倉時代に禅宗の僧侶たちが作りはじめたといわれています。平安時代末期に中国で修行した僧侶たちによって広まった精進料理は、中国仏教の「肉食忌避」の思想に基づいて作られています。肉や魚は使わず、野菜や穀物、海藻や種子などでしか作れません。

肉を食べずに生活をしていた僧侶たちは、人間に必要なたんぱく質のほとんどを大豆料理から摂取していました。そのため、僧侶たちにとって豆腐は欠かせない食材でした。また、カツオなど魚のだしが使われなかったのも戒律があったからです。

肉や魚を食べないと決めつつもおいしいものが食べたかった僧侶たちは、さまざまな努力や工夫をしていました。昆布を使うことでやわらかい湯豆腐が作られるのは、精進料理だからこそできた料理といえます。

実は僧侶たちのこの行動が、その後の日本の料理技術の向上に大きく関係したといわれています。このころの日本の食事は味が薄いものが多く、自分たちで好みの味付けにしていたそうです。ですが、精進料理は肉や魚を使わない代わりに、醤油や醤油などでしっかりと味付けをしたものが多く、日本料理に大きな影響を与えたのです。

ちなみに当時の湯豆腐は、昆布だしで豆腐をゆでるものとは違い、焼き豆腐を煮たおでんのような料理だったといわれています。僧侶たちの食事だった精進料理ですが、時代が進むにつれ、室町時代には庶民も目にするようになりました。

江戸時代に出版された『精進料理献立集』では、ほとんどレシピが豆腐料理だったといわれるほどです。また『豆腐百珍』とよばれる豆腐のレシピ本が人気を集め、豆腐文化が根付いていったといわれています。

京都の湯豆腐がおいしい理由

当時は京都では豆腐が作られていませんでしたが、豆腐の保存技術としての流水の活用が開発され、水が良質な京都でさかんに作られるようになりました。京都の地下水を使うと、やわらかくおいしい豆腐に仕上がります。

昔から良質な水がわき出る京都は、豆腐作りに適した土地でした。豆腐の原料は、大豆とにがり、そして水です。「豆腐は水でできている」といっても過言ではありません。おいしい豆腐を作るために欠かせない良い水とは、ミネラル分が少ない軟水です。ミネラル分が多いと、大豆のタンパク質と結び付きが強くなり、豆腐がかたくなってしまいます。

そのため、やわらかな豆腐作りには、京都盆地の下をめぐるミネラル分が少ない軟水が必要です。ミネラルが少ないので料理に使っても雑味が出ません。豆腐を作るのはもちろん、豆腐をやわらかく煮るためにも、京都の地下水は最適でした。おいしい豆腐作りに欠かせない京都の地下水は、とても重要です。京都の豆腐店の多くが、今も良質な地下水を使い、伝統の味を守り続けています。

京都観光の定番コース「祇園」の魅力とアクセス

歴史と伝統のあふれる街並みが魅力的な京都には、さまざまな観光スポットがあり見どころ満載です。石畳を舞妓さんが歩く、古都の風情を味わえます。そんな京都の定番「祇園」の人気の観光スポットを3つ紹介します。

八坂神社

「八坂さん」「祇園さん」の愛称で親しまれている「八坂神社」。全国にある八坂神社や素戔嗚尊をまつる約2300の神社の総本社です。日本三大祭りでもある「祇園祭」が行われることでも有名で、多くの観光客が訪れています。

錦市場

「京の台所」として最も有名な商店街「錦市場」。長い歴史があり、京都独特の食文化にふれられます。串にさして販売されているものも多く、食べ歩きを楽しめます。めずらしいものもあり、お土産探しにもおすすめです。

祇園白川

伝統見物保存地区にも指定されている美しい街並み「祇園白川」。石畳の道に紅殻格子の町家が並ぶ、風情ある祇園白川は、テレビ番組やドラマ撮影などにもよく使われています。春はソメイヨシノやしだれ桜が咲き誇ります。京都の情緒を感じられる観光スポットです。

グルメも観光も魅力的な京都の祇園には、さまざまなアクセス方法があります。京都市を観光するなら、電車やバスが便利です。ネットでみられる「京都観光便利マップ」には、アクセス方法やお得な乗車券の情報がかかれています。

アクセスが便利なのは京都駅です。大阪、名古屋方面から電車で京都駅に向かう場合、約30分で到着します。最適なアクセス方法を探してみてくださいね。

まとめ

長い歴史を持つ湯豆腐は、地元の人々だけではなく県外の方からも愛されています。シンプルな料理だからこそ、湯豆腐は豆腐本来の味を存分に楽しめます。

京都に訪れた際は、湯豆腐をぜひ食べてみてくださいね。

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