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2024/12/23
宮崎県のご当地B級グルメ「冷や汁」とは?特徴や歴史を紹介!

この記事の目次
宮崎県を代表する郷土料理「冷や汁」は、暑い夏にぴったりの爽やかな汁かけご飯です。栄養価が高く、食べやすいことから夏バテ対策の健康食としても注目されています。テレビや雑誌で取り上げられたり、機内食として提供されたりするなど、全国的にも広く知られています。
そんな冷や汁の特徴や歴史について探っていきましょう。
冷や汁の特徴

ご飯に味噌汁をかけて食べる「汁かけご飯」は、日本人にとって古くから親しまれてきた食べ方ですが、冷や汁はそのなかでも少し贅沢な一品です。冷たい味噌汁を熱々のご飯にかけ、香り豊かな薬味を添えていただく冷や汁は、暑さで食欲が落ちやすい季節でもさらりと食べられるため、夏バテ解消にも最適です。
冷や汁に使われる味噌には、焼いてほぐした白身魚やいりこをすりつぶしたものが加えられています。ご飯にかけると、風味豊かなだしの香りがふんわりと立ち上がり、食欲をそそります。
作り方は、タイやアジなどの魚を素焼きにして身をほぐし、骨を丁寧に取り除きます。また、いりこをすりつぶして作ることもあります。すり鉢で白ゴマをすり、ほぐした魚の身と味噌を加えてよくすり合わせます。その後、すり鉢の内側にまんべんなく塗り、炭火の上にさかさまにのせて軽く焦げ目がつくまで炙ります。オーブンで味噌に焼き目をつける方法もあります。
焼いた味噌をだし汁で溶き、味噌汁より濃いめの汁に仕上げて冷やしておきます。薄切りのきゅうりや手でちぎった豆腐を混ぜ、熱々のご飯にかければ完成です。大葉やミョウガを添えればさらに風味が引き立ちます。
味噌を焼いて作ることが冷や汁のポイントです。焼いてからだし汁でのばすことで、冷やしても味噌特有のくさみが抑えられ、香ばしい風味が際立ちます。たくさんの旨みと栄養が溶け込み、具材の味が一体となった冷や汁は、素朴ながら奥深い味わいが特徴で、夜食やお酒の締めにもぴったりです。
冷や汁の歴史
冷や汁の起源は、鎌倉時代の記録「鎌倉管領家記録」にまでさかのぼるとされています。この書物には「武家にては飯に汁かけ参らせ候、僧侶にては冷汁をかけ参らせ候」という記述があり、僧侶を通じて全国に広まったと考えられます。そのなかでも、気候や風土に合った宮崎で定着し、冷や汁の原型に近い形として残っています。
冷や汁は、米が貴重だった時代に、年貢として米を納めたあとに残る麦飯をおいしく食べるための知恵として生まれました。農家では忙しい朝に、前日の夕食の残りの麦飯に、水でのばした味噌汁をかけて食べていました。一方、漁師の家庭では、夕食の時間が限られていたため、焼き魚と味噌をあらかじめ混ぜておき、それをお湯でのばして麦飯にかける「ぬく汁」として食べていたそうです。
冷や汁は、暑い夏の農作業の合間に栄養補給ができる料理として親しまれ、さまざまな具材を入れて食べられるようになり、宮崎県全体に広がっていきました。
地域の食文化の継承にも力が注がれ、「西都市冷や汁保存会」では、レシピ公開や焼き味噌の販売などの活動を続けています。「風味豊かな焼き味噌があれば、家にある豆腐や野菜を加えるだけで冷や汁が完成する」というシンプルさが、現代にも受け入れられています。また、宮崎市内にある「ふるさと料理杉の子」が、冷や汁を全国的に知られる料理へと高めた存在といわれています。
宮崎県の観光スポット
冷や汁が楽しめる宮崎県には、さまざまな観光スポットがあります。今回は、そのなかから特に人気のある3つのスポットを紹介します。
宮崎神宮

「宮崎神宮」は、日本の初代天皇である神武天皇(神日本磐余彦尊)を主祭神とする由緒ある神社です。家内安全、夫婦和合、安産、子宝、必勝祈願、合格祈願といった幅広いご利益でも知られています。
現在の社殿は明治40年(1907年)に建立され、国内でも珍しい狭野杉を用いた荘厳な造りが特徴です。本殿や幣殿は国の登録有形文化財に指定されています。境内には、神秘的な灯篭が並ぶ参道や、4月中旬に見頃を迎える天然記念物のオオシラフジがあり、多くの参拝者や観光客が訪れます。年間を通じて行われる祭事も魅力の一つで、秋の宮崎神宮大祭では荘厳な御神幸行列が行われ、流鏑馬などの伝統行事も見どころです。
高千穂峡

「高千穂峡」は、阿蘇火山の火砕流が五ヶ瀬川に沿って冷却されて形成された渓谷で、国の名勝・天然記念物に指定されています。高さ約50〜100mの柱状節理が織りなす絶景が、高千穂を象徴するスポットとなっています。
峡谷内にある真名井の滝は、「日本の滝100選」に選ばれるほどの美しさを誇り、高さ約17mから流れ落ちる水が作り出す光景は圧巻です。さらに、3つのアーチ橋や高千穂伝説にまつわる鬼八の力石などの見どころもあります。期間限定のライトアップも人気で、貸しボートで滝に近づけば、迫力ある風景を間近で楽しめます。
生駒高原

霧島連山を背に広がる「生駒高原」は、「大地に絵を描く」をコンセプトに、昭和38年(1963年)から整備された花の名所です。春にはカリフォルニアポピーやアイスランドポピー、初夏にはアジサイ、秋には赤く染まったコキアなど、四季折々の花々を楽しめます。特に9月下旬から10月中旬にかけて見頃を迎える約100万本のコスモス畑は圧巻で、広大な高原を彩る景色が訪れる人々を魅了します。
また、濃厚なソフトクリームやこだわりのコーヒーが楽しめるカフェテラスで、ゆっくりと休憩するのもおすすめです。愛犬家に人気のドッグランも併設されており、ペット連れの方にも好評です。
宮崎県へのアクセス方法
グルメも観光も魅力的な宮崎県には、さまざまなアクセス方法があります。日本三大都市でもある東京、大阪、名古屋からのアクセスも便利です。
いずれの都市からも宮崎空港までの直行便が運航しており、東京からは約1時間50分、大阪からは約1時間、名古屋からは約1時間30分で到着します。すべて2時間以内でアクセスできるため、気軽に宮崎への旅を楽しめます。
また、宮崎空港から宮崎市中心部へは車で約15分とアクセスが良く、リムジンバスも運行しているため移動もスムーズです。
車でゆっくりドライブを楽しみながら宮崎県に向かうのもおすすめです。最適なアクセス方法を探してみてくださいね。
宮崎県の位置

まとめ
冷や汁は、宮崎県の豊かな風土と生活の知恵が育んだ、夏に欠かせない郷土料理です。その栄養価の高さと食べやすさ、シンプルながら奥深い味わいは、多くの人々に親しまれています。
宮崎県を訪れた際は、ぜひ冷や汁を味わってみてくださいね。
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