福岡県

2024/02/05

福岡の「行橋味噌だれおでん」とは?特徴や歴史を紹介!

福岡県行橋市のソウルフードといえば「味噌だれおでん」。コンビニでおでんを注文すると味噌だれが付いてくるほど、地域に根付いています。

そんな味噌だれおでんの特徴や歴史について探っていきましょう。

味噌だれおでんの特徴

味噌だれおでんは、ただ味噌だれがかかっているだけではありません。おでんの作り方も特徴的です。一般的なおでんと違い味噌だれをかけて食べるので、味付けをしていない豚骨スープのみで炊き上げています。

味噌だれは、赤味噌にとんこつスープや生姜、砂糖などを加えて、まろやかな味わいにしています。生姜が香る甘辛い味噌だれはおでんと相性抜群です。濃いめの味噌だれなので、ご飯のおかずにもおつまみにもなります。

味噌だれおでんの具は、大根、厚揚げ、こんにゃくなど、一般的な具材とほとんど変わりません。どれも100円前後で食べられます。

一番人気の具材は、聞きなれない「ギョウザ天」です。ギョウザ天は、俵型になっていて見た目ではわかりません。モチモチの厚い皮に具がたっぷり入っています。味噌だれおでんを注文するなら、ギョウザ天は欠かせません。

味噌だれおでんの歴史

味噌だれおでんは「ランプ屋」の創業者・新家(にいのみ)さんによって考案されました。

戦後、新家さんは商売をしていた旧満州から引き揚げましたが、故郷は焼け野原になっていたそうです。新家さんは、愛知県安城市の出身でした。行き場を失った新家さんは、引き揚げ船内で出会った行橋市の夫妻を頼り、そこで、1948年ごろにラーメン店を開きました。

新家さんの故郷の安城市は、八丁味噌が生まれた岡崎市の隣です。故郷の味の八丁味噌をおでんにかけてラーメン店で出したところ、甘辛い味噌だれがおでんに合うと評判になりました。愛知県の味噌おでんがルーツかもしれませんね。

その後、ランプ屋の従業員が独立してラーメン店を開いたとき、味噌だれおでんをメニューに加えたことで、行橋市で定着していき名物グルメとなりました。ラーメン店で味噌だれおでんを提供するお店も増えていったそうです。お店によって独自のレシピがあり、隠し味に果物を加えるところもあります。

ランプ屋の閉店後、味噌だれおでんをブランド化しようと動いたのは「ポパイ食堂」を営んでいる工藤宏太さんです。ポパイ食堂は、行橋警察署内のにある無添加にこだわった洋食店ですが、もちろん味噌だれおでんも食べられます。一般の方でも気軽に利用できるお店です。

また「三徳ラーメン」は、ラーメンと味噌だれおでんを提供するスタイルを受け継いでいます。ラーメンと味噌だれおでんを一緒に注文すると、残った味噌だれをラーメンにかけて食べる方が多いそうです。最初から「ラーメンに味噌だれをつけてほしい」と頼む方もいるほど、ラーメンに合うそうです。

今では、ラーメン店だけでなく、うどん屋さんや食堂など、さまざまなお店で味噌だれおでんが提供されています。

行橋市のおすすめ観光スポット

行橋市は、古くから先進の大陸文化を取り入れ、瀬戸内海を通じた畿内との交流も盛んでした。「京都平野」と呼ばれるように、早くから開けた地域として発展し、数々の史跡が残されています。江戸時代には大商人があらわれ、藩内では城下町小倉に次ぐ商業地として発展していきました。

そんな行橋市の魅力は、なんといっても豊かな自然です。海、山、川と全てあり、さまざまな風景を楽しめます。また、歴史を感じられる場所もたくさんあり、多くの方が観光に訪れています。行橋市の人気観光スポットをチェックしてみましょう。

今井津須佐神社

今井津須佐神社は「今井の祇園さま」と呼ばれ親しまれている北部九州を代表する祇園社です。この地の氏神である大祖大神社と並んで祀られていて、疫病平癒や無病息災、厄除開運などのご利益があるとされています。

正八幡宮

正八幡宮は、勝運や家内安全、交通安全を導く神として崇敬され信仰を深めてきました。春分祭や花菖蒲祭、秋分祭や除夜祭など、さまざまな祭りやイベントが開催され、地元の人たちに親しまれています。

千仏鍾乳洞

千仏鍾乳洞は、昭和10年に国の天然記念物に指定された由緒ある鍾乳洞です。大鍾乳洞は、長きに渡り、カルスト台地の雨水によってつくられました。500m程度から照明が設置されている900m程度まで水の中を歩いて進むので探検気分を味わえます。

馬ヶ岳

©福岡県観光連盟

馬ヶ岳は、二つの峰からなる山の形が「神馬」に似ていることが名前の由来です。豊臣秀吉や黒田官兵衛が拠点にした山城です。そんな歴史のある「馬ヶ岳」の標高は216mで、往復2時間程度です登山道は整備されているので、初心者でも挑戦しやすく安心です。頂上からの景色は圧巻で人気があります。

行橋赤レンガ館

行橋赤レンガ館は「旧百三十銀行行橋支店」として、福岡県の有形文化財に指定されています。大正3年(1914年)に東京駅や日本銀行本店などの設計で知られる有名な辰野金吾さんの監修によって建てられました。また、館内には「赤レンガ・カフェ」があり、ドリンクや焼き菓子などを楽しめます。

行橋市へのアクセス方法

まずは福岡県へのアクセス方法を紹介します。福岡県は、空路でも陸路でもアクセスしやすい場所にあります。東京・名古屋・大阪から向かうなら、福岡空港・北九州空港に行ける飛行機が便利です。

福岡空港から地下鉄に乗ると、約5分で博多駅に到着します。北九州空港から小倉駅までは、バスで約35分です。中国や四国地方、九州内での移動の場合は新幹線を利用するのがおすすめです。広島からは約1時間、鹿児島からは約1時間50分で到着します。

博多駅から行橋駅までは、特急だと約1時間で到着します。

福岡県行橋市の位置

まとめ

「味噌だれおでん」は、生姜の風味が効いた甘めの味噌をかけて食べる、行橋市のソウルフードです。味噌だれおでんはラーメンと一緒に食べるのがおすすめです。とんこつスープに味噌だれという行橋市ならではの味わいを楽しめます。

福岡県の行橋市に訪れた際は、味噌だれおでんをぜひ食べてみてくださいね。

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