富山県

2024/07/31

富山のご当地B級グルメ「白えび」とは?特徴や歴史を紹介

日本海の「天然の生けす」と呼ばれる富山湾。そこで獲れる「白えび」は、富山を代表する名物の一つです。日本近海に広く生息する白えびですが、漁が成り立つほどとれるのは、日本でも富山県だけなんです。今回はそんな富山の海の幸「白えび」の特徴と歴史ついてご紹介します。

富山県の「白えび」とは? 

白えびは、透き通るような淡いピンク色の身が特徴の小さなえびです。体長は約5〜8㎝ほどで、太陽の光が当たるとキラキラと光って見えることから「富山湾の宝石」とも呼ばれています。希少性が高い白えびは、4月から11月までの期間限定で漁が行われ、6月〜7月にその最盛期を迎えます。

また、白えびを含む、富山の魚介がおいしいと言われるのは、この地域の地形が大きく関わっています。能登半島の付け根にある富山湾は、西側を半島にふさがれた「半閉鎖海域」。「藍瓶(あいがめ)」と呼ばれる、水深1000メートル以上の深い海が海岸のすぐ近くまで迫っています。富山にある16の海底谷(かいていこく)が、白えびのよい漁場となっています。

白えびの歴史 

白えび漁の歴史は、明治時代の初期に遡ります。あるとき、たら漁に出た漁師が海底に網を落としてしまい、引き上げた網の中に、白えびを発見したのが始まりと言われています。

現在の漁法が行われるようになったのは明治30年頃で、日合元吉郎という漁師が考案したと言われています。

鮮度が命である白えびは、もともと水揚げされると、すぐに天日干しや煮干しにして食べられていました。水揚げする量は多くても、鮮度が落ちやすく、生食で保存できるインフラ設備が整っていなかった時代には、白えびの価値がそこまで高くありませんでした。しかし、昭和に入ってからは、桜えびの代用品として出荷され、21世紀に入ると冷凍技術や交通網の発達によって全国に流通し、その名前が知られるようになりました。

白えびのおいしい食べ方

富山の白えびは甘みがあってやわらかく、とろけるような味わいが魅力です。人気の刺身や寿司、天丼、昆布締め、ハンバーガーなど、バラエティに富んだ食べ方で親しまれています。

白えびのむき身

白えびのむき身を使った刺身丼は、一匹ずつ手で殻をむいた白えびをたっぷりとのせた贅沢な一品。えびの甘みと特有の食感、濃厚な味わいが口いっぱいに広がります。白えびそのものの味を楽しんだあとは、しょうゆを少量たらしていただくと、また格別のおいしさが味わえます。一度食べたら忘れられない思い出になること間違いなしですよ。

天丼

刺身丼と並んで人気なのが、白えびを使った天丼です。薄い衣をまとった白えびの天ぷらは、殻ごと揚げているためサクッと香ばしく、広がるえびの香りがたまりません。甘口のタレとも相性抜群です。

白えびのハンバーガー

また最近、人気を集めているのが、白えびのかき揚げをタルタルソースとバンズではさんだ「白えびバーガー」です。刺身丼や天丼は料亭や旅館で食べられることの多い一品ですが、白えびバーガーなら道の駅やフードコーナーで手軽に食べることができます。ボリューム感のあるサクサクのかき揚げに、コク旨なタルタルソースが絡んでやみつきになるおいしさですよ。

白えびの昆布締め

富山で古くから愛されている昆布締めは、江戸時代に活躍した海運「北前船」によって運ばれてきた、北海道の昆布を使って作られた郷土料理です。昆布の旨みが白えびになじんで、そのおいしさがぎゅっと凝縮されています。お好みでわさび醤油や生姜醤油をつけても絶品です。

富山湾周辺のおすすめ観光スポット

ここからは富山湾周辺のおすすめ観光スポットをご紹介します。

絶景の宝庫「雨晴海岸」

能登半島国定公園内にある「雨晴海岸(あまはらしかいがん)」は、白い砂浜と松林が続く富山でも有名な景勝地です。波打ち際にある女岩(めいわ)の後ろに、標高3000メートル級の雄大な立山連峰を見ることができます。

冬には自然が生み出した絶景「気嵐(けあらし)」が見られ、この幻想的な風景を求めて、たくさんの写真家が訪れます。海岸前にある道の駅では、2階のカフェで富山の食材を使ったランチがいただけます。2・3階には展望デッキがあり、富山湾のパノラマを眺めるのもおすすめです。

日本のベニスと呼ばれる「内川」

富山駅から電車やバスを使って、約1時間で行ける「内川」。

落ち着いた町家風の民家と川沿いに停泊する漁船が、イタリアのヴェネツィア(ベニス)を連想させることから「日本のベニス」とも呼ばれています。ふいに聞こえる波の音や風情のある港町の雰囲気に癒されます。映画やドラマのロケ地にも使われた注目スポットです。

新鮮な海の幸が並ぶ「新湊きっときと市場」

富山湾に面する「新湊きっときと市場」は、白えびをはじめ、紅ズワイガニやホタルイカ、ブリなど、富山の旬の海の幸が並ぶ魚市場です。

海鮮レストランでは朝水揚げされたばかりの魚を使った刺身や海鮮丼、お土産品も充実しています。徒歩10分の場所にある海王丸パークでは、海の貴婦人と呼ばれる帆船「海王丸」の迫力ある姿も見ることできます。

富山県へのアクセス

富山へ行く際は、北陸新幹線を利用した移動が便利です。「富山駅」「黒部宇奈月温泉駅」「新高岡駅」の3か所で新幹線が停車するため、目的地に合わせた乗車で観光をお楽しみくださいね。

東京ー富山間の移動は約2時間ほど。名古屋からは高速バスが運行しており、リーズナブルな移動が可能です。特急と新幹線を経由して、約2時間40分で到着します。大阪駅からは、特急と新幹線を経由して約3時間かかります。

まとめ

今回は富山のご当地グルメ「白えび」についてご紹介しました。

「富山県のさかな」と呼ばれる白えびは、上品な甘さととろけるような味わいが絶品です。刺身丼や天丼、ハンバーガーなど現地のお店で見かけたら、ぜひ召し上がってみてくださいね。

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