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2024/10/10
岐阜のご当地B級グルメ「水まんじゅう」とは?特徴や歴史を紹介!

この記事の目次
夏の暑さをやわらげる涼菓のひとつ「水まんじゅう」は、岐阜県大垣市のご当地B級グルメです。
その清涼感あふれる見た目とつるりとした食感は、暑い季節にぴったりの和菓子です。似たような名前の「葛まんじゅう」もありますが、実はこの2つは似て非なるものです。
そんな水まんじゅうの特徴や歴史について探っていきましょう。
水まんじゅうの特徴

水まんじゅうの最大の特徴は、生地の独特な食感です。くず粉は冷やすと固まる特性があり、そこにわらび粉を加えることで、弾力がありながらもなめらかな舌触りを実現しています。井戸水で冷やすことで、その涼やかな風味がより引き立ちます。
透明感のある白い生地のなかには、上品なこし餡が透けて見え、見た目も涼しげ。口に入れると、プルンと弾むような食感が心地よく、つるんと喉を通り抜けていきます。生地自体にもほんのりとした甘みがあり、餡との相性は抜群。噛むごとに、甘さが口のなかで優しく広がっていきます。
定番のこし餡に加え、抹茶餡やフルーツ餡など、バリエーションも豊富。どの味も、それぞれの魅力があります。水まんじゅうは冷蔵庫に入れると固くなってしまうので、常温で保存し、氷水で2〜3分冷やしてから食べるのがおすすめです。
水まんじゅうの製法
水まんじゅうは、その繊細な食感と涼やかな見た目が魅力ですが、その製法もまた、職人の技が光る伝統的なものです。まず、葛粉とわらび粉を水で丁寧に練り、そこに砂糖を加えます。この生地を火にかけながら、しっかりと機械でまぜることで、砂糖が溶け、生地が半透明の状態になります。この状態を「半返し」とよび、ここが作業の大きなポイントです。
半透明の状態になったら、弱火にしてしゃもじを使い手作業でまぜ続けます。そして、お猪口に生地を入れ、餡を挟んでから再び生地を流し込み、蒸し上げることで生地がさらに透明になります。この「本返し」とよばれる作業の「返る」とは、葛が本来の透明感を取り戻すという意味なのかもしれませんね。
蒸しあがった直後の水まんじゅうは、まだやわらかく、葛湯のような状態でお猪口から簡単に取り出せません。そこで、1時間近く放冷し、生地が固まるのを待ちます。こうした伝統の製法があの涼やかな水まんじゅうを生み出しています。
昔は、お猪口に入れたまま持って帰るのが一般的で、食べ終わったあとは、お猪口を洗って返してもらっていたそうです。今では、持ち運びやすいパック入りで販売されていますが、昔ながらの知恵を感じるエピソードですね。
水まんじゅうの歴史

岐阜県大垣市は「水の都」として知られ、豊富な地下水が湧き出る地域です。かつて、この恵みの水を利用して、各家庭には「井戸舟」とよばれる冷蔵の役割を果たす井戸がありました。井戸舟では、野菜や果物などを冷やすのはもちろん、夏の暑さをやわらげるためのさまざまな工夫がされていました。
そのなかで生まれたのが、冷たくして食べる「水まんじゅう」です。明治時代から、暑さをしのぐお菓子として多くの人々に親しまれてきました。
実は、庶民が「水菓子」として冷たいお菓子を楽しむ習慣は、江戸時代の末期にはすでに存在していたといわれています。そんななか、明治30年(1897年)ごろ、大垣の和菓子屋・上田文七が新たなアイデアを思いつきました。葛餅を原型に、大垣の名水を活かした和菓子を作り出し、水に浸けても流れないよう改良を重ねたのが、水まんじゅうのはじまりです。
こうして誕生した冷たい水に浸けて楽しむ水まんじゅうは、今でも夏の風物詩として、多くの人に愛されています。
岐阜県の観光情報
水まんじゅうが食べられる岐阜県には、さまざまな観光スポットがあります。今回は、岐阜県で人気のある飛騨市の観光スポットを3つ紹介します。
瀬戸川と白壁土蔵街

「瀬戸川と白壁土蔵街」は、高山の奥座敷と称される歴史情緒あふれる古い町並みです。白壁土蔵やお寺の石垣を背景に、1000匹あまりの色鮮やかな鯉が泳ぐ瀬戸川は、人気の散策スポットです。飛騨牛コロッケなどを販売しているお店もあるので、食べ歩きもできます。
天空の牧場 奥飛騨山之村牧場

「天空の牧場 奥飛騨山之村牧場」は、標高1,000mの大自然のなかにあります。動物とふれあうだけではなく、ポニーの引場乗馬体験や乳しぼり体験などを楽しめます。また、アイスクリームやバター、パン作り体験など、さまざまな体験ができる人気の牧場です。レストランで食べられる搾りたてのジャージー牛乳から作られる濃厚なソフトクリームは絶品です。
飛騨の里

「飛騨の里」は、豪雪に耐えてきた合掌造りなど、飛騨の代表的な民家がある集落の博物館です。各民家では、農山村の生活用具などが数多く展示されていて、わら細工やさしこ、組みひもなどの実演・体験や、四季折々の催事も行っています。予約なしでも楽しめる体験メニューなどもあり多くの方が訪れています。
岐阜県へのアクセス方法
グルメも観光も魅力的な岐阜には、さまざまなアクセス方法があります。日本三大都市でもある東京、大阪、名古屋からも近くアクセスが便利です。
東京駅から岐阜駅に向かう場合は、東海道新幹線で「名古屋駅」まで向かい、JR東海道線で大垣駅まで約30分で向かうことができます。
大阪方面からは新大阪駅から米原駅まで新幹線で向かい、その後JR東海道線で大垣駅まで約30分で向かうことができます。
車でゆっくりドライブを楽しみながら向かうのもおすすめです。最適なアクセス方法を探してみてくださいね。
岐阜県大垣市の位置
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まとめ
夏の風物詩「水まんじゅう」は、ひんやりとした食感と上品な甘さで、涼を感じながら日本の季節の美しさを味わえる一品です。
岐阜に訪れた際は、水まんじゅうをぜひ食べてみてくださいね。
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