静岡県

2024/01/24

ご当地B級グルメ「静岡おでん」とは?特徴や歴史を紹介

もともとは江戸の町で屋台料理として広まってきた「おでん」。味がしみた具材やだしの効いたつゆもおいしいですよね。そんなおでんの中で、一風変わった見た目をしているのが「静岡おでん」。今回は、そんな地元のソウルフードとして愛されてきた、静岡おでんの特徴や歴史、おいしい食べ方についてご紹介します。

静岡おでんはなぜ黒い?その特徴とは

静岡おでんの大きな特徴といえば、しっかりとした濃い色のつゆですよね。

これは牛すじや豚モツからとっただしに、濃口しょうゆを入れて作られます。日々継ぎ足しながら作られるため、おでんの色がだんだん黒くなっていくのだとか。

そう聞くと、一見味が濃いように思われる静岡おでんですが、食べてみると意外とあっさりとしていて、だしのまろやかな味わいが楽しめます。

このほかにも、静岡おでんには以下のような特徴があります。

  • 黒いはんぺんが入っている
  • 串にさしてある
  • 青のりや削り粉をかけて食べる

また、おでんは居酒屋さんなどで提供されるイメージもありますが、静岡ではなんと学校近くの駄菓子屋さんでも売られています。

手頃な値段で買うことができ、1本ずつ串に刺さっているおでんを、学生がおやつ代わりに食べることもあるのだとか。

そんな学生にも人気のおでんですが、このように一般的なおでんと異なる点が多いのはなぜでしょうか?それには、静岡おでんの歴史と深く関わりがあったのです。

静岡おでんの歴史と発祥

静岡おでんの歴史は大正時代にさかのぼりますが、独自の特徴を持つようになったのは、戦後間もない頃。

当時、あまり使われていなかった牛すじや豚モツを、おでんの具材に入れてみたところ、これがたちまち人気となったそうです。
加えて、静岡では練り物の生産が盛んだったため、それをおでんに入れて食べたことも、静岡おでんが独自の特徴を持つようになった理由ではないかと言われています。

また、昭和30年代には、市街中心部に100軒を超えるおでんの屋台が並び、仕事帰りの方々が日々の疲れを癒す、憩いの場所となっていたようです。

そして現在は、昭和通りの近くに「青葉おでん街」と「青葉横丁」という2つのおでん街があります。
赤い提灯にオレンジ色の光が灯った、昭和レトロな雰囲気はとても魅力的です。

お店は10人座ると満席といったくらいの広さで、こじんまりとしたお店をいくつか巡ってみても楽しいですよ。

静岡おでんの作り方

ここからは、静岡おでんの作り方についてご紹介します。まずは下ゆでした牛すじや削り節などでだしをとり、深鍋におでんの具材や砂糖、みりん、濃口しょうゆ、酒などを加えて、弱火で2〜3時間ほど煮込みます。

一見、シンプルに見える工程ですが、牛すじは2〜3回ほど下ゆでして使うなど、丁寧な下処理をして、特有の風味をおさえているのだとか。

また、静岡おでんの具材は、黒はんぺんや角揚げ、小ごぼう、ちくわのなどの練り製品が多く、こんにゃくや大根、昆布、卵など、その種類は多岐にわたります。

豚モツや厚揚げ、なると、宝袋、じゃがいもなどを入れても、おいしく仕上がります。

静岡おでんのおいしい食べ方と魅力

あつあつの具材に、つゆがたっぷりとしみたおでん。
一般的には「からし」をつけていただくことが多いですよね。

その一方で、静岡おでんは青のりや削り粉、みそなどをつけていただきます。香りのよい青のりや削り節は、まろやかな味わいのつゆと相性抜群です。

また、具材のなかでも人気なのは「黒はんぺん」。
その正体は、さばやいわしを使った練り物で、その9割がなんと県内で消費されているのだとか。

骨や皮をまるごとすりつぶして作られる「黒はんぺん」は、色が黒く見えるのが特徴で、おでんに入れるとぐっと味わいに深みが増しますよ。現地でみかけたらぜひ食べてみてくださいね。

静岡市のおすすめ観光スポット

ここからは、静岡市のおすすめスポットをご紹介します。

静岡市で有名な神社といえば、静岡浅間(しずおかせんげん)神社。

ここは、駿河の国の総社として、神戸(かんべ)神社、浅間(あさま)神社、大歳御祖(おおとしみおや)神社の3社からなり、地元では「おせんげんさま」とも呼ばれています。

総漆塗りの鮮やかな色彩の社殿は、国の重要文化財に指定されており、そのきらびやかな美しさから、別名「東海の日光」とも呼ばれています。

もう一つ、静岡県庁の隣にある「駿府城(すんぷじょう)公園」は、あの徳川家康が駿府城を築き、将軍を退いたあとに移り住んだ城として有名です。

現在は広場などを備えた総合公園として整備され、当時、存在した櫓(やぐら)が復元されるなど、見どころが各所にたくさんあります。

また、県庁21階にある富士山展望ロビーからは、天守閣の城跡や四角く区切られた地形など、当時の城の面影を一望することもできます。公園の外からは、美しいお堀や石垣が見られるので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

静岡市へのアクセス

ここからは、静岡市へのアクセスについてご紹介します。

静岡市へは、電車や車、飛行機などさまざまな手段でアクセス可能です。
電車の場合は、JR東海道新幹線を利用すると便利です。東京や名古屋、新大阪駅からはそれぞれ約1〜1.5時間(東京、名古屋)、約2時間〜2.5時間(大阪)の道のりです。

また、車で向かう場合は、東名高速道路または新東名高速道路を経由すると便利です。

東京ICから静岡ICまでは約2時間、名古屋ICから静岡ICまでは約2時間5分の道のり。新東名高速道路を利用した場合は、東京ICから新静岡ICまで約2時間、名古屋ICから新静岡ICまでは、約2時間弱の道のりになります。

また、飛行機の場合は、富士山静岡空港が発着口になり、JR静岡駅までバスを利用して、約50分で行くことができます。
ぜひ移動の際の参考にしてみてくださいね。

静岡県静岡市の位置

まとめ

今回は静岡のご当地グルメ、静岡おでんについてご紹介しました。

子どもから大人まで世代をこえて親しまれる静岡おでんは、特徴的な具材やつゆ、バリエーション豊かな薬味とともに、レトロな雰囲気のお店でその味わいが楽しめます。

絶品のご当地おでんをぜひ現地のお店で味わってみてくださいね。

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