秋田県

2024/11/12

秋田県のご当地B級グルメ「いぶりがっこ」とは?特徴や歴史を紹介!

秋田県といえば、きりたんぽや稲庭うどん、比内地鶏など、おいしいご当地グルメがたくさんあります。
なかでも長い歴史を持つのが「いぶりがっこ」。

室町時代に誕生したとされ、その製法や生まれたきっかけが、秋田の気候や風土と深く関係しています。

今回は知れば知るほど奥が深い「いぶりがっこ」の魅力について解説します。おいしく食べる方法も紹介しているので、ぜひ最後までお楽しみくださいね。

秋田県のいぶりがっことは?

いぶりがっこは、秋田を代表する燻製干しのたくあん漬けです。パリパリとした食感とスモーキーな香り、甘じょっぱい味わいがごはんやお酒によく合います。

毎年雪が降る前の10月から12月にかけて仕込みが行われ、低い気温で漬物の発酵がゆっくりと進み、特有の燻製の香りと噛むごとに奥深い旨味が感じられるのが特徴です。最近では、スーパーや直売所でも気軽に購入ができ、さまざまなアレンジが楽しまれています。

いぶりがっこの発祥と歴史 

いぶりがっこはもともと秋田県内陸南部の農家で作られていたもので、現在は県内全域で作られています。

冬の訪れが早いと言われる秋田県の内陸では、秋から冬にかけて雨や雪の降る日が増え、日照時間が短くなり、気温もぐっと冷え込む地域です。たくあん作りでは大根の天日干しが重要ですが、その地域では十分に乾燥せず、そのまま氷点下の気温になるため、昔は室内の囲炉裏の上で大根を干していたそうです。

囲炉裏の熱と煙の乾燥によって、保存性が高まった大根は米ぬかや塩、ザラメなどで漬けて水分を抜くと冬の間もおいしく食べることができました。この囲炉裏干しのたくあん漬けが「いぶりがっこ」の原型であり、秋田の風土が生み出した知恵の産物とも言えます。

ちなみに、いぶりがっこの「いぶり」は「いぶした」という意味、「がっこ」は秋田の方言で「漬物」を表しているそうです。

いぶりがっこの作り方

いぶりがっこは作るのにかなり時間がかかる一品です。大根を水できれいに洗い、燻製させるために一つ一つ縄編みを行います。大根の干し具合に影響が出ないように、太さや長さを調整して編みます。

また、鮮度が大切ないぶりがっこは収穫した翌日までに燻製の火入れが行われるのが特徴。縄編みした大根は小屋に吊り下げて、ナラや桜などの広葉樹の薪を燃やした煙で2〜5日程度いぶします。その大根を米ぬかや塩、ザラメなどと一緒に樽に漬け込み、低温で2か月以上発酵熟成させます。

こうすることで酸味が少なく、まろやかな風味とコクのある「いぶりがっこ」になるそうです。できあがったいぶりがっこは、冷水で米ぬかなどを洗い流し、薄くスライスして食べられます。

いぶりがっこのおいしい食べ方 

いぶりがっこは特有の風味と旨味が深く、食感がクセになるおいしさです。

現地ではごはんにのせたり、お酒のおつまみにしたり、お茶うけにもよく食べられています。最近ではクリームチーズをのせて、それぞれの旨味やコク、風味を楽しむおつまみとして人気があります。適量のオリーブオイルと黒こしょうをかけて仕上げれば、ワインやウイスキーとも相性抜群な一品に。

ほかにもチャーハンの具材やタルタルソース、ポテトサラダ、パスタなど和洋中さまざまな料理によく合います。秋田の郷土料理店などで見かけた際は、ぜひ一度召し上がってみてくださいね。

秋田のおすすめ観光スポット

ここからは秋田のおすすめ観光スポットをご紹介します。

田沢湖

田沢湖は日本百景にも選ばれ、日本で最も深い423mの水深を持つ湖です。

コバルトブルーが美しい湖面と周りの自然が調和し、見る人の心を惹きつける不思議な魅力があります。湖畔にある「御座石神社(ござのいしじんじゃ)」では、荘厳で鮮やかな朱塗りの鳥居と瑠璃色に輝く湖とのコントラストが見事で、フォトスポットとしても有名です。

乳頭温泉郷

「あこがれの秘湯」として名高い乳頭温泉郷は、秘湯ファンにとってたまらない魅力の温泉地です。広大な十和田・八幡平国立公園の南部、乳頭山のふもとにあり、350年以上の歴史があります。

10種類以上の源泉と7つの旅館でそれぞれ異なる泉質の温泉が楽しめ、ブナの原生林に囲まれた中で、ゆったりとした時間が過ごせるのが特徴です。風情のあるレトロな湯治場と真っ白な雪景色、地元の食材使った名物料理も忘れられない思い出になること間違いなしですよ。

道の駅 あきた港ポートタワー・セリオン

道の駅あきた港にある全高143mのポートタワー・セリオンは、秋田港のシンボル的存在となっている建物です。

地上100mの展望台からは日本海や秋田の街並み、男鹿半島などが一望できます。全面ガラス張りで特殊な形状をしているため、広角で遠くまで見えるのが特徴です。

96mの高さにあるセリオンカフェでは、豊富なドリンクメニューとパスタやパンケーキなどが召し上がれます。1階にあるセリオンガーデンでは、いぶりがっこをはじめ、きりたんぽや稲庭うどんなどの秋田土産も購入可能です。ぜひ旅の思い出にいかがでしょうか?

秋田県へのアクセス

秋田県に行く方法は、飛行機や新幹線、高速道路を通るルートなどがあります。

飛行機の場合は、羽田空港や大阪国際空港、中部国際空港などから直行便が出ており、約1〜2時間で到着します。新幹線では秋田新幹線を利用するのがおすすめです。

また、新宿や仙台からは高速バスも運行しており、乗り換えがいらないことがうれしいポイント。交通費を抑えたい旅にもぴったりです。予算や旅の計画に合わせて、検討してみてくださいね。

秋田県の位置

まとめ

今回は秋田のご当地グルメ「いぶりがっこ」について紹介しました。

熟成された旨味とスモーキーな香りが、食べれば食べるほどクセになるいぶりがっこ。その滋味深い味わいは、秋田の風土と知恵を活かして生まれたものです。

落ち着いた印象の中に、ぎゅっとつまったおいしさをぜひ堪能してみてください。

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