2023/11/02

こんな鍋があるの!?日本のご当地鍋を一挙ご紹介!

寒い日に食べると、ほっと温まる鍋。日本には定番の鍋から、その土地でしか食べられないご当地鍋までおいしい鍋料理がたくさんあります。

この記事では、日本全国のご当地鍋とその特徴についてご紹介します。使う食材や味つけもさまざまな絶品鍋をピックアップしたので、ぜひご覧くださいね。

日本のご当地鍋とその特徴

ここからは、日本のご当地鍋とその特徴について紹介します。

石狩鍋 北海道

石狩町の漁師料理です。サケの漁が盛んな石狩地方では、大漁のお祝いにとれたてのサケを鍋にしていたと言われています。ぶつ切りにしたサケと玉ねぎ、キャベツ、豆腐などを一緒に煮込んで、みそで味つけしていただきます。

ピリ辛の山椒をかけると風味がよく、まろやかなみそスープにアクセントを与えてくれますよ。

タラのたず鍋 青森県

タラの切り身と白子(たず)をしょうゆベースのだしで煮込んだ、青森県南部の鍋料理です。冬から春にかけて作られ、青森を代表する旬の味覚の一つです。

白子には火を入れすぎないことで濃厚なコクがスープにマッチして、思わずやみつきになるおいしさです。

きりたんぽ鍋 秋田県

「きりたんぽ」は、つぶしたごはんを包むようにして串に巻き、香ばしく焼いたものです。比内地鶏の鶏がらでだしをとった汁に、季節の野菜などを入れて作られます。

鶏肉やまいたけ、ごぼう、糸こんにゃく、ねぎやせりを入れてしょうゆで味つけし、食べやすく切ったきりたんぽを入れていただきます。

カキの土手鍋 宮城県・広島県

鍋の内側にみそを土手のように塗って、その中でカキや豆腐、白菜、春菊などを煮込んだ郷土料理です。みその土手を崩しながら、好みになる味になるまで調節しながら食べるという、ちょっぴりユニークな鍋料理です。

ぷりぷりっとしたカキとまろやかなみそスープは相性抜群です。

棚田鍋 新潟県

棚田で作られた魚沼産のコシヒカリの重湯をベースにして作る、とろっとしたスープが特徴の鍋料理です。棚田に降る雪をイメージした大根おろしと、おこげや米粉せんべいを入れて仕上げます。

伝統食の「塩の子」をだし汁に加えると、また違った味わいが楽しめますよ。松之山温泉の旅館や飲食店で食べることができます。

いしる鍋 石川県

「いしる」は能登地方に伝わる魚醤のこと。スルメイカの内臓やイワシ、サバ、アジなどを発酵熟成させた調味料で、特有の風味がクセになるおいしさです。旬の魚介類や野菜と一緒に煮たいしる鍋は、地元の冬の定番料理でもあります。

旨みのある「いしる」は水で薄めて、昆布だしと合わせてもおいしくいただけます。

カニちり 福井県 

かにちりは、ちり鍋を由来とする鍋料理の一つです。昆布などのあっさり味のだしにカニや野菜を入れて煮込み、ポン酢につけていただきます。越前ガニの肉厚な身と濃厚な旨みをたっぷりと味わうことができます。

最後にごはんや卵を加えて、雑炊にすると、カニのおいしさを余すところなく味わえますよ。

巻狩鍋 栃木県

巻狩とは、たくさんの勢子(せこ)が一斉に獲物を追い込んで武将たちが獲物を射るというスタイルの狩りです。

源頼朝が那須野ヶ原を中心に大きな狩りを行った歴史に由来して、当時の様子を現代風にアレンジした料理です。猪豚や合鴨を加えた鍋など、店舗ごとに異なる味わいを楽しめます。

あんこう鍋 茨城県

あんこう鍋は茨城県を代表する冬の味覚。骨以外は捨てるところがないと言われるあんこうの部位は「七つ道具」と呼ばれ、野菜などを入れてみそやしょうゆで味つけして作られます。

あん肝の量によってコクや風味、旨みが大きく変わるのもあんこう鍋の特徴です。

柳川鍋 東京都

柳川鍋は江戸で古くから知られる、どじょうを使った料理。開いたどじょうをみりんやしょうゆなどを加えた甘めの割り下で煮込み、ささがきにしたごぼうと一緒に卵でとじた料理です。

あっさりとした淡白などじょうを甘辛い味つけの卵で包んだ、ごはんのおかずにもぴったりの逸品ですよ。

わさび鍋 静岡県 

わさび鍋は伊豆・天城湯ヶ島のご当地料理です。しょうゆベースのスープに野菜や肉、魚などを入れて煮込み、たっぷりの大根おろしとまるごと1本すりおろした生わさびを入れて仕上げます。伊豆市内の温泉宿や飲食店などで食べられますよ。

じゅんじゅん 滋賀県

牛肉や鶏肉、湖魚などをすき焼き風に味つけした鍋料理です。じゅんじゅんという名前は、具材を鍋で煮るときの音に由来していて、昔は琵琶湖でとれる魚や旬の野菜を煮込んで食べられていたのだとか。

お正月やお盆などのハレの日の料理で、伝統野菜のねぎや特産品の丁字麩を入れて煮込むこともあります。

飛鳥鍋 奈良県

飛鳥鍋(あすかなべ)は、鶏肉や野菜を牛乳とだし汁で煮込んだ郷土料理です。飛鳥時代に唐から奈良へやってきた使者が練乳に似た乳製品を持ち込んで、鶏肉などと一緒に食べたのがはじまりだといわれています。

野菜やお肉の旨みがだし汁に広がり、しめにうどんを入れてもおいしいですよ。

ハリハリ鍋 大阪府

濃厚な旨みのくじら肉と水菜を一緒に入れて作る、ハリハリ鍋。水菜を食べるときに「ハリハリ」という音がすることから名づけられたそうです。冬に旬を迎える水菜をたっぷりと使うのが特徴です。

最近では、手に入りやすい豚肉や牛肉を使って作られることも。

ぼたん鍋 兵庫県

白と赤、2つのみそを入れただしに猪肉や野菜を入れて煮込むぼたん鍋は、丹波篠山市の郷土料理です。明治時代に陸軍の連隊が駐屯した土地で、訓練時に捕った猪肉をみそ汁に入れたことがはじまりと言われています。

猪肉を牡丹の花のように盛りつけて、お正月のおもてなし料理としても出されます。

そずり鍋 岡山

そずり肉は骨の回りのお肉のこと。骨からお肉をそぎ落とす動作を津山の方言で「そずって」というのに由来して、この名前がつけられたそうです。最近では、さまざまな部位のお肉と野菜、きのこが使われ、しょうゆベースのだしにお肉や野菜の旨みがなじんだ絶品の一品です。

美酒鍋 広島県

美酒鍋は鶏肉や砂ずり(砂肝)、豚肉や野菜を塩こしょう、日本酒のみのシンプルな味つけでいただく鍋料理です。あ

っさりとした味つけで素材のおいしさがストレートに味わえます。酒造りの合間のまかないとして、酒造りが盛んになる冬の期間に食べられていた料理です。

みかん鍋 山口県

周防大島の郷土料理で、大胆にもみかんをまるごと鍋に浮かべた料理です。みかんの果皮を練り込んだつみれや「みかん胡椒」をだし汁に溶いていただきます。最後にメレンゲをのせて、淡雪のみかん雑炊でしめるといった、まさにみかんづくしの絶品鍋ですよ。

源平鍋 香川県

源平鍋は香川県の郷土料理で、平安時代の源平合戦にちなんで作られた一品です。源氏の白旗と平家の赤旗をイメージした大根やにんじんが入っていて、瀬戸内海の渦潮をイメージした、なると巻きにも注目です。

ほかにもにえびやかに、貝や魚などの瀬戸内海の魚介を入れて、その旨みが出たスープで食べるしめは格別のおいしさですよ。

もつ鍋 福岡県

福岡のご当地グルメであるもつ鍋は、牛や豚のホルモン(もつ)にニラなどの野菜を入れて作られます。お店によって使われる部位はさまざまで、味つけの定番はコクのあるしょうゆ仕立て。

しめにはちゃんぽん麺を加えて、ぷりぷりと甘いもつの旨みがたっぷりと沁みたスープとともに召し上がってみてくださいね。

いりやき 長崎県

いりやきは長崎県の対馬に伝わる料理で、鶏または魚に野菜やこんにゃく、豆腐などを入れて作る寄せ鍋です。味つけは、しょうゆや砂糖、みりんなどを加えて甘めに仕上げます。

しめにはそうめん、または特産の対州そばを入れて食べるそう。地元では古くから人が集まったときに、飼っていた地鶏をさばいてもてなす習慣があり、それがいりやきにつながったのではないかと言われています。

日田どん鍋 大分県

日田のおいしさを存分に味わえる、日田どん鍋。地元の野菜からお肉、魚、豆腐やこんにゃくまで具だくさんにして作る鍋料理です。

日田どんは、平安時代に実在した日田郡の豪族の愛称に由来しています。提供されるときに、民芸の器である「小鹿田焼(おんたやき)」や日田で作られた竹箸が使われるのも特徴です。

ぼっけ鍋  鹿児島県

希少な霧島熟成神話豚と地産野菜をたっぷりと使った、名物のぼっけ鍋。旨みとコクがたっぷりのみそ味やまろやかな豆乳風味、深みのあるしょうゆ味などがあります。「ぼっけ」は鹿児島の方言で「大胆」という意味。霧島の恵みを活かした斬新な鍋料理といった意味合いで名づけられたそうですよ。

まとめ

今回は日本のご当地鍋とその特徴についてご紹介しました。ご当地鍋が作られたきっかけはさまざまで、おいしさの中にちょっとしたストーリーが隠れているのもおもしろいですね。

ご当地鍋ならではの独自性と多様性、ちょっぴり異質な食材との出会いにもぜひワクワクしてみてくださいね。

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