長野県

2024/12/25

長野県のご当地B級グルメ「五平餅」とは?特徴や歴史を紹介!

中部地方の山間部に伝わる郷土料理の「五平餅」。

最近ではスーパーマーケットやサービスエリア、道の駅などでよく見かける一品です。しかし、その種類はバラエティーに富んでおり、地域による違いが見られます。

そこで今回は長野県の五平餅について、気になる特徴や歴史、形や味について詳しく紹介します。知れば知るほど奥が深い五平餅の魅力もぜひチェックしてみてください!

長野名物の「五平餅」とは?

五平餅は半つきにしたうるち米を串に刺し、みそやしょうゆ味のタレをつけて焼いたものです。長野県では、木曽地域や南信地域を中心に食べられています。

江戸時代の五街道の一つ「中山道」を境にして、北は団子型、南はわらじ型が主流です。細かく分けると、10種類ほどあると言われています。最近では手軽なおやつとして食べられる五平餅ですが、昔は米が貴重だったため、ハレの日の料理として重宝されていました。

また、みそやしょうゆベースのコク深いタレには、ごまや山椒、柚子などが入ることもあります。信州の特産品である「くるみ味噌」も、この地域を代表する味の一つと言えるでしょう。

五平餅の由来と歴史 

五平餅の起源は、今も詳しいことは明らかになっていません。しかし、江戸時代中期にはすでに食べられていたと言われています。 

また、名前の由来も諸説あり、神道の祭祀(さいし)に使われる「御幣(ごへい)」に似せて作られたという説や、五平(もしくは、五兵衛)という人が米をつぶしてみそをつけて食べたという説、山仕事の安全を祈るための前夜祭で、木こりや狩人が作っていたなどの話があります。

五平餅の作り方 

五平餅は甘辛いタレとつぶしたお米を使って作られます。炊いたお米をすりこぎなどで熱いうちにつぶして、平たい団子状にまとめます。粗熱がとれたら団子状のお米を2つほど串に刺し、炭火やフライパンなどで焼き色がつくまで焼きます。

次にタレを作ります。すりつぶしたごまやくるみ、みそ、砂糖、酒などを鍋に入れ、中火から弱火にかけて煮ます。とろみがついてきたら、団子状のお米にタレをつけて、再び炭火などであぶって完成です。

まろやかなコクのみそダレとほんのり甘いもちもちのお米が相まって、あっという間にペロッと完食してしまうおいしさです。

五平餅の味と形 

長野県では、地域によってさまざまな形の五平餅があります。今回はその一部をご紹介します。

だんご型

つぶしたごはんを平たい丸形にして、2つほど串に刺したものです。食べやすく、作りやすいため、さまざまな地域で普及したと言われています。中山道より北のエリアでよく見られます。

わらじ型

つぶしたごはんをにぎりながら、串(板)にはりつけたものです。中山道より南のエリアでよく見られます。

幣束型(へいそくがた)

阿南町の道の駅などで見られる、特徴的な「御幣餅(ごへいもち)」です。きねでついたうるち米を串につけてのばし、手で波のような形をつけます。これは御幣の「紙垂(しで)」の部分を表していると言われています。

味については、しょうゆやみそ味のものが主流です。主にだんご型の五平餅には、しょうゆダレが使われ、わらじ型にはみそダレが使われることが多いそう。ちなみにしょうゆダレは中山道沿い、みそダレは伊那街道沿いに広がったと推測されています。

これらの文化は、人々の交流や街道の行き交いを通して普及してきたと考えられ、歴史的な背景を知るとまたおもしろいですね。

長野のおすすめ観光スポット

ここからは長野県木曽・南信地域の観光スポットを紹介します。

昼神温泉郷

南信州最大の温泉郷・昼神温泉は、長野県阿智村にあり、“星が最も輝いて見える場所”として知られています。

日本有数の高アルカリ性を誇り、「美人の湯」としても有名です。宿泊や日帰り温泉はもちろんのこと、五平餅や温泉まんじゅうなども食べ歩きにぴったりです。

毎朝開かれる「昼神温泉朝市」では、採れたての地元野菜や果物、ジャムや漬物などの加工品、伝統工芸品などがそろい、歩いているだけでも素敵な朝の時間が過ごせますよ。

千畳敷カール

今から2万年前の氷河時代に形成されたと言われる、半円状のカール地形です。畳を1000枚敷いた広さがあるという由来から、その名がつきました。

標高2500mを超える高山帯の真下に広がるダイナミックで雄大な景色を求めて、全国から人々が訪れます。冬には雪景色と青空とのコントラスト、夏には可憐な高山植物など、下界ではなかなか見られない光景に心を打たれること間違いなしですよ。

福島宿

福島宿は中山道37番目の関所にあたり、長野県木曽町に位置しています。江戸時代末期の雰囲気を感じさせる、情緒にあふれた街並みを見ていると、ついカメラを構えたくなってしまいます。

木曽三大寺の一つである「興禅寺」や福島関所の関守を務めた山村氏の御屋敷「山村代官屋敷」なども観光におすすめです。古民家を改装したレストランでは、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

長野県へのアクセス 

ここからは、長野県へのアクセス方法について紹介します。

東京(新宿)から長野(南信地方)へのアクセスには、高速バスの利用がおすすめです。新宿駅から飯田駅前まで乗り換えなしで移動ができ、約4時間で到着します。

大阪から南信地方(伊那バスターミナル)へのアクセスも、高速バスの利用が便利です。他の交通機関より費用を抑えて移動できるのがメリットで、約5時間40分で到着します。ぜひ移動時の参考にしてみてくださいね。

長野県の位置

まとめ

今回は長野県のご当地グルメ「五平餅」について紹介しました。

甘めのタレともちっとした食感がたまらない五平餅は、手軽なおやつにもぴったりです。また、地域によって異なる形や味の違いを楽しむのも醍醐味の一つですよ。ぜひ一度召し上がってみてくださいね!

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