栃木県

2023/12/26

東松山のご当地B級グルメ「焼き鳥」とは?特徴や歴史を紹介

香ばしい匂いとジューシーな旨みが広がる「焼き鳥」。

一般的に焼き鳥と聞くと、こんがりと焼いた鶏肉を連想するかもしれませんが、日本七大やきとりの街である東松山市には、ちょっと変わったやきとりがあるそうです。今回はそんな気になるご当地グルメ、東松山の「やきとり」についてご紹介します。

東松山の焼き鳥とは?その特徴も

東松山名物の「やきとり」は、豚のカシラ肉を焼いたものを指します。
「カシラ肉」とはこめかみから頬にかけての部分で、強い旨みと特有の歯ごたえがあり、頭部のお肉の中では一番おいしい部位とも言われています。東松山のやきとりは、このカシラ肉をねぎまスタイルで提供するのが一般的。

また、現地ではこのカシラ肉に、ピリ辛なみそだれをつけていただきます。みそだれは白みそをベースにして、唐辛子やニンニク、豆板醤、ごま油、みりんなどを入れ、お店独自のスパイスを加えて作られたものが多いのだとか。

これをカシラ肉につけて食べると、ジューシーなお肉の旨みとピリ辛なみその風味が引き立ち、ついついお酒が進んでしまうそうです。

東松山の駅周辺にはやきとりのお店が約50店舗あり、それぞれお肉の切り方や刺し方、みそだれの作り方に個性があるそうです。ついついいろいろなお店を回ってみたくなりますね。

東松山焼き鳥の歴史や由来

ところで、東松山のやきとりには、どうして豚のカシラ肉が使われるようになったのでしょうか?
これは、昭和30年代にあまり食べられていなかった豚のカシラ肉をなにかに活用できないかと、ある朝鮮出身の方が考えたのがはじまりだそうです。

豚のカシラ肉は当時、ハムやウインナーなどの加工食品の材料として使われており、近くの食肉センターでは、安くて新鮮なカシラ肉がたくさん手に入ったそうです。これを屋台で焼いて売り始めたのが、東松山のやきとりのルーツになったと言われています。

そのあと、朝鮮出身の方がカシラ肉とピリ辛なみそだれを一緒にのせて提供したところ、そのおいしさが評判となり、少しずつやきとりを提供するお店が増えていったそうです。

東松山焼き鳥のおいしさと魅力

地元の方はもちろん、観光客の間でも人気となっている、東松山のやきとり。ここまで有名になったのには、カシラ肉とみそだれの相性のほかに、いったいどんな理由があったのでしょうか?

最近では、豚のカシラ肉のほかに、タンやレバー、ハツ、鶏肉など、扱うお肉の種類や部位のバリエーションが増えてきたそうです。また、やきとり以外のおつまみが充実したことも、東松山やきとりを100%楽しむための要素になっているのではないでしょうか。

また、現地では、お通しの代わりにカシラ肉のやきとりがでてきたり、お客さんの食べ具合を見ながら、お店の方が次の串を焼いてくれたりと、お店側の行き届いた配慮も人気の秘密だと思います。

また、バリエーションが豊かになったのは、メニューの種類だけではありません。長年続く老舗居酒屋のイメージがある焼き鳥屋さんも素敵ですが、最近は、カジュアルなダイニングが楽しめるお店もあるそうです。そこでは欧風料理やワインとともに、おいしいやきとりを楽しむことができますよ。

最後に、やきとりのおいしさの秘密についてちょっとだけご紹介します。

実はやきとりの串を焼くときに、さまざまなコツがあるのを知っていますか?はじめに、お肉や長ねぎを串に打ちつけていきますが、このときにお肉をふっくら均一に焼くため、お肉の重さや厚さ、大きさのバランスを見ながら刺していきます。このとき、串に隙間を作らないこと、また、お肉が回転しないように打っていくことが大切です。

次に、塩をふっていきますが、塩は串の高い位置から振りかけ、上部の塩を多めにして振るのがおいしく仕上げるコツだそうです。また、手元は少なく振りかけていくことで、やきとりの味の変化が楽しめるようになっているのだとか。

そして、やきとりを焼くときは強火で焦げ目がつくまでじっくりと焼きます。職人になるには「串打ち3年、焼き一生」とも言いますが、おいしいやきとりを作る工程には一つ一つ洗練された技が散りばめられているのがわかりました。

東松山市へのアクセス

さて、ここからは東松山市のアクセスについてご紹介します。

都内から電車を利用して行く場合は、東武東上線の急行を使うと池袋駅から東松山市まで約1時間で行くことができます。

車で向かう場合は、練馬ICから東松山ICまで約30分の道のりです。東京から東松山市は50km圏内と意外にアクセスしやすく、実はベッドタウンとしても人気があるそうです。

そんな東松山市では、稲作をはじめ、種類豊富な野菜の生産も盛んなのだとか。白いトウモロコシの「ハニーホワイト」や、東松山特産の栗「ぽろたん」などおいしい特産物にも出会えますよ。

せっかく東松山に行くなら、一緒に観光もいかがでしょうか?

160種類以上の動物を飼育している「埼玉県こども動物自然公園」では、コアラやクオッカ、カピバラなどのかわいらしい小動物が多く、動物との距離が近いのも特徴です。大人も子どもも一緒になって楽しめるほか、牛の乳しぼりや乗馬、やぎの餌やりなどの体験コーナーも充実しています。園内では授乳室やベビーカーの貸し出しも行っており、小さなお子様連れのご家族も安心です。

もう一つ、散歩におすすめしたいのが、東松山駅の近くにある箭弓(やきゅう)稲荷神社です。商売繁盛や勝負の神様としても知られ、「やきゅう」という読み方から野球関係者の方も多く訪れるそうです。

荘厳な造りをした社殿は近くで見ると圧巻です。また、境内にある牡丹園では、1300株ほどの牡丹やつつじ、藤の花が咲き誇り、4月中旬頃からは華やかな庭園へと変化しますよ。ぜひ近くに来たら立ち寄ってみてくださいね。

まとめ

今回は東松山市のご当地グルメ、やきとりについてご紹介しました。

豚のカシラ肉の濃厚な旨みや、辛味の効いたみそだれがやみつきになる、東松山のやきとり。駅前や市内で手に入る「やきとりマップ」をみると、行きたいお店も探しやすくなりますよ。

ぜひ旅行先でのお食事に、選んでみてはいかがでしょうか。

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