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2024/09/10
東京のご当地B級グルメ「江戸前寿司」とは?特徴や歴史を紹介!

この記事の目次
和食の中でも人気の高い「握り寿司」。
もともとは江戸で獲れた海産物を使った寿司で、「江戸前寿司」と呼ばれていました。
今回は江戸の4大名物にも数えられていた「江戸前寿司」についてその魅力を探っていきましょう。
江戸前寿司の特徴

江戸前寿司は赤酢でしめたごはんに、コハダやサバをしめたもの、煮穴子や蒸しエビ、卵焼きなどをのせて作られたお寿司です。握り寿司の原型とも言われ、具材を「煮る」「蒸す」「昆布締め」「酢洗い」「漬ける」などの下ごしらえをしたものが寿司ネタになります。
これらの下ごしらえをすることでネタの保存性を高め、寿司本来のおいしさを引き出す「仕事」をしてくれます。
江戸前寿司に使われる赤酢は、米酢と違って酒粕から作られたお酢で、まろやかな味わいとしっかりとした香りが特徴です。ごはんの保存を高める働きもしてくれます。両国で生まれたと言われる江戸前寿司は、現在も丸の内や新橋、日本橋、築地など多くのエリアで食べることができます。
江戸前寿司の発祥と歴史

日本では奈良時代以前から、乳酸発酵を主体にした「なれずし」が作られていました。なれずしは魚に塩をまぶして米飯の中に入れて発酵させた保存食で、完成するのに数か月かかります。
その手間をはぶいて、発酵食品であるお酢と米飯を合わせたものが「早ずし」です。やがて、箱ずしや笹巻きずし、柿の葉ずしなどの早ずしが家庭で作られるようになりますが、重しをして味をなじませるのに数時間から一晩かかるため、早く食べられるように改良されたのが「握り寿司」でした。
その発祥は諸説あり、江戸の三鮨と呼ばれるものに、松崎喜右衛門の「毛抜すし」、華屋与兵衛の「与兵衛寿司」、堺屋松五郎の「松が鮨」がありました。これらの店が、日本の握り寿司の普及に大きく貢献したと言われています。
また、江戸前寿司という名前は、当時、押し寿司が主流だった関西の寿司と区別するために名づけられたもので、江戸時代後期に入ると、屋台で握り寿司が手軽に食べられ、現在の2~3倍ほどのすし飯の大きさであったと伝えられています。
江戸前寿司が全国に広まったのは、関東大震災や第二次世界大戦後に、地方移住またはUターンをした寿司職人が、その地でお店を構えたことがきっかけです。戦後は食糧が少なかったものの、客が持参した米を寿司に加工する営業許可が寿司職人に与えられていたことも、寿司が広がるきっかけとなったのではないかと言われています。
江戸前寿司の種類
江戸前寿司のネタは、卵焼きや車エビ、白魚、マグロ、コハダや穴子など、現在と大きく変わっていません。
しかし、魚介類の鮮度を保つために、ネタをゆでる、蒸す、しょうゆにつけるなどの工夫をして食べられていました。マグロはしょうゆに漬ける、穴子は火を通してツメを塗る、白身魚は昆布で締め、脂ののっている魚は火で炙るなど、ひと手間加えて仕込むのが江戸前寿司の特徴です。
下ごしらえをしたネタは、赤酢を入れたシャリと合わせることで、お互いのよさを高めます。現在人気のある寿司ネタのサーモンは、江戸前寿司にはなく、マグロの大トロなどに関しては食べられていなかったそうです。
江戸前寿司のおいしい食べ方
ほんのり赤く染まった酢飯と丁寧な下ごしらえが施された江戸前寿司は、ネタの風味や食感が一つずつ異なり、最初から最後まで飽きの来ない味わいになっています。
決まった食べ方はなく、ネタや酢飯にしっかりと味がついているので、しょうゆはつけなくてもよい場合があります。また、握り寿司が誕生した頃は、寿司を手で食べるのが主流でしたが、箸を使っても問題ありません。寿司ネタのおいしさと赤シャリとの相性をぜひ楽しんでみてください。
また、食べる順番も自由です。初めての方は、淡白な白身魚から食べ始めて、だんだん濃い味のネタに移っていき、最後にかっぱ巻きや新香巻きなどでしめるのがおすすめです。
墨田区周辺のおすすめ観光スポット
ここからは、江戸前寿司発祥の地と言われる両国にちなんで、墨田区のおすすめ観光スポットをご紹介します。
東京に来たらまずはココ!「東京スカイツリータウン」

東京スカイツリータウンは、電波塔の「東京スカイツリー」、商業施設の「東京ソラマチ」、オフィス施設の「東京スカイツリーイーストタワー」を中心に、水族館やドームシアターなどが併設された街です。
地上345mで東京の街を一望できるレストランや抜群の展望デッキを備えた東京スカイツリーをはじめ、東京ソラマチはショッピングや観光にぴったりです。何度も行きたくなるおすすめスポットなので、ぜひ訪れてみてください。
気ままに過ごせる「すみだ水族館」

先ほどの東京スカイツリー内にある「すみだ水族館」では、都会的な雰囲気の中で、自由気ままに生き物を眺めて過ごせるのが魅力です。
白いお腹と2本の黒いラインが特徴のマゼランペンギンやふわふわと泳ぐクラゲ、世界自然遺産の小笠原諸島をテーマにしたエリアなど、なかなか普段はお目にかかれない動物たちとのふれあいをぜひ満喫してみてください。
約400年の歴史や文化が知れる「江戸東京博物館」

江戸と東京の歴史や文化を振り返り、未来の都市・生活を考える場としてオープンした江戸東京博物館は、東京を代表する文化施設です。徳川家康の江戸入府から現代までに至る約400年間を貴重な資料・模型、体験を通して知ることができます。
※大規模改修のため、令和4年4月1日~令和7年度中(予定)まで休館中
東京へのアクセス
東京へのアクセスは、北海道からでも新千歳空港から羽田空港まで、片道約1時間半で到着します。
新幹線で向かう場合は、新函館北斗駅から東京駅まで約4時間半かかります。沖縄の那覇空港からは、羽田空港まで約2時間45分の道のりです。
羽田空港から東京駅までは、モノレールや京浜急行などで移動が可能です。九州・四国地方からの来訪には、飛行機での移動が便利で、それ以外の地方からも飛行機や新幹線、高速バスなど、多くの交通機関を利用してアクセスが可能です。
東京都の位置

まとめ
今回は東京のご当地グルメ「江戸前寿司」についてご紹介しました。
握り寿司の前身とも呼ばれる江戸前寿司は、丁寧な下ごしらえと赤シャリを合わせた、日本伝統の一品です。都内には立ち食いで、気軽に食べられる江戸前寿司のお店もあるそうですよ。
予算に合わせて握ってもらうことも可能なので、ぜひ気軽に召し上がってみてくださいね。
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