熊本県

2024/04/26

熊本のご当地B級グルメ「からしれんこん」とは?特徴や歴史を紹介

シャキシャキの歯ごたえとツンとした辛味が特徴の「からしれんこん」。

その歴史は古く、なんと江戸時代からある健康食の一つなんです。そして、その発祥には意外な歴史があり、最近ではバリエーション豊かな食べ方が広がっているのだとか。

そこで今回は熊本県で300年以上続く伝統の味、「からしれんこん」の魅力について解説します。

熊本のご当地グルメ「からしれんこん」とは? 

熊本名物の「からしれんこん」は、ゆでたれんこんに麦みそと和がらしを混ぜた「からしみそ」をつめて、衣をまとわせて揚げた郷土料理です。色彩鮮やかな黄色い衣は、ウコンやクチナシなどの天然色素によるもので、シンプルな食材を使って作られています。

最近では、居酒屋のメニューやお土産屋さんでも見かけ、熊本ではおせち料理の一品にも数えられます。また、県内には自家製のからしれんこんを揚げたてで提供してくれるお店があり、現地でしか食べられない外はさくさく、中はホクホクのからしれんこんが味わえますよ。

からしれんこんの由来と発祥 

からしれんこんは今から約400年前に、江戸時代の初代藩主・細川忠利公の滋養強壮食として考案されました。もともと病弱だった忠利公を心配し、羅漢寺の玄沢和尚(げんたくおしょう)が栄養のある「れんこん」を食べるように勧めたところ、「泥の中で育った不浄なもの」と忠利公はなかなか箸をつけなかったそうです。

そこで藩の料理人である森平五郎に、れんこんを使った健康食の考案を依頼します。そこで当時、熊本城の外堀で栽培されていたれんこんを使い、麦みそとからし粉を混ぜたものをつめ、衣をつけて揚げたところ、忠利公は大変気に入られたという歴史があります。

また、輪切りにしたれんこんは細川家の家紋に似ていると言われ、明治維新まではこの「からしれんこん」が門外不出のメニューだったそうです。

それから「からしれんこん」を食べるようになった忠利公は、食欲も戻り、体も健康になったとのこと。また、当時料理人であった森平五郎の子孫は、明治時代にからしれんこんの店を開き、それが現在も伝統のお店として残っているそうですよ。

からしれんこんの作り方

昔ながらの製法で一つ一つ手作りされる「からしれんこん」はいったいどのように作られるのでしょうか?

使う材料はいたってシンプルで、きれいに水洗いしたれんこんを少し固めにゆでたあと、空気が入らないように特製のからしみそを立てたれんこんに回すようにして詰めていきます。

からしみそは空気にふれると風味が飛んでしまうため、手早くつめていくのがポイントです。そして、からしみそをつめたれんこんは数時間寝かせた後、衣をつけて揚げます。このようにからしみその風味を活かすために、特有の製法で作られ、手際の良さと繊細さも光る一品なのです。

県内ではからしれんこんをお店で購入して楽しむのが一般的であるため、ぜひ現地のお店で探してみてくださいね。

からしれんこんのおいしい食べ方

絶妙な辛さとシャキッとした歯ごたえがクセになる「からしれんこん」は、通常5〜8mm程度の輪切りにし、そのまま日本酒や焼酎、ビールなどと一緒にいただくのがスタンダードな食べ方です。お好みでしょうゆやマヨネーズをつけて食べることもあります。

また、和食に合うイメージがありますが、実はワインなどの洋風のお酒にも合うのだとか。例えば、クラッカーの上にトマトやチーズ、からしれんこん、ケチャップをのせて10分ほどトースターで焼くと、チーズがとろける絶品のカナッペができあがり。また、「からし」はマスタードの味わいに近く、ハムやチーズ、野菜とはさんでサンドイッチにするのもおすすめです。

このように、バラエティー豊かな食べ方ができる「からしれんこん」は、あるお店でコロッケやハンバーガーの食材としても活用されるほど。時代とともに、その風味を活かしたユニークな食べ方が広がり、時代を超えて親しまれる一品なのです。

熊本市の観光スポット

ここからは熊本市のおすすめ観光スポットをご紹介します。

熊本の食や文化を満喫できる「桜の馬場 城彩苑」

一つめは、熊本城のふもとにある「桜の馬場 城彩苑(じょうさいえん)」。

ここは熊本の食や文化ふれることができ、その魅力を高め発信することをコンセプトに誕生した施設です。名物の「馬刺し」や「いきなりだんご」など、熊物の食が堪能できるほか、お土産の購入、肥後54万石の歴史と文化を楽しくバーチャルで学べる「熊本城ミュージアムわくわく座」など、約20店舗のお店が展開されています。

当時の城下町の雰囲気を体感しながら、ぜひお買い物を楽しんでみてくださいね。

入湯手形で26か所の露天風呂が選べる「黒川温泉」

かつて秘境と呼ばれていた「黒川温泉郷」。

1986年に始まった「露天風呂めぐり」の入湯手形が話題を呼び、今では全国から観光客が訪れます。

そんな黒川温泉の大きな魅力は、風情のあふれる雰囲気で楽しむ露天風呂です。目玉である「入湯手形」を購入することで、全26か所ある露天風呂の中から3か所の温泉を選んで自由に入浴ができます。

木のぬくもりあふれる丸くて可愛らしい入湯手形は、旅の記念になること間違いなしです。緑豊かな自然に癒され、温泉に浸かりながらゆったりとした時間を過ごしてみませんか?

熊本市へのアクセス

ここからは、熊本市への行き方をご紹介します。

九州の中央に位置する熊本県へは飛行機や新幹線、高速バスを使ったアクセスが可能です。飛行機の場合、東京の羽田空港から阿蘇くまもと空港まで約1時間40分、大阪の伊丹空港からは約1時間5分で到着します。名古屋の中部国際空港からは約1時間25分と、2時間あればたどり着ける距離にあります。

新幹線の場合、東京駅から熊本駅までは約5時間40分、新大阪駅からは約3時間の道のりです。また、広島からは新幹線で約1時間40分、福岡の博多駅からは約40分と、短時間でアクセスが可能です。

博多バスターミナルからは高速バスが利用でき、桜町バスターミナルまでは約2時間の道のりになっています。ぜひ旅の参考にしてみてくださいね。

まとめ

今回は熊本県のご当地グルメ「からしれんこん」についてご紹介しました。

もともと熊本藩主の健康食として食べられていた「からしれんこん」は、時代とともに形を変えながらも数百年の間、受け継がれてきた一品です。

最近では、お惣菜など手に取りやすい料理でお店に並んでいるので、ぜひ一度召し上がってみてくださいね。

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