京都府

2024/11/06

京都のご当地B級グルメ「おばんざい」とは?特徴や歴史を紹介!

おばんざいは、京都で親しまれている家庭料理です。「おばんざい」は「日常的に食べられているおかず」という意味を持ち、祖母から母へ、母から娘へ、さらに姑から嫁へと受け継がれ、京都の人々の食卓を支えてきました。

そんなおばんざいの特徴と歴史について探っていきましょう。

おばんざいの特徴

おばんざいは、京都の伝統的な家庭料理で、旬の京野菜や乾物を使ったシンプルな味付けが特徴です。聖護院だいこんや水菜、鹿ケ谷かぼちゃなど、見た目や風味が個性的な野菜がよく使われます。京都の豊かな気候と土壌で育つ京野菜は、食物繊維やカルシウム、ビタミンやミネラルが豊富で栄養価が高く、健康にもいいとされています。

素材のおいしさを引き出す上品な薄味で仕上げられるおばんざいは、毎日食べても飽きないのが魅力です。代表的な料理法の一つであるだしの旨みを活かした煮物は「炊いたん」とよばれています。かぼちゃや小芋を優しいだしでじっくり煮込むことで、ほっこりとした仕上がりになります。このほかにも、焼き物や和え物、漬物などおばんざいにはさまざまな種類があります。

もう一つの魅力は「食材を無駄にしない」ことです。野菜の皮や葉まで無駄なく使い、京都の知恵を感じさせる質素で工夫を凝らした料理が、今も多くの人に愛されています。

さらに、季節ごとに違った京野菜を使うことで、四季の移ろいを感じられるのもおばんざいの楽しみです。見た目の彩りや盛り付けにも季節感が反映され、目でも楽しめるのが京都ならではの魅力です。

おばんざいの歴史

三方を山に囲まれている京都は、かつては新鮮な魚介類が手に入りにくかったため、地元で採れる野菜や乾物、豆腐などを工夫して調理する文化が発達しました。だしの旨みを活かし、素材本来のおいしさを大切にしたおばんざいは、昔から家庭の食卓に欠かせない存在でした。

おばんざいの歴史は江戸時代末期にさかのぼります。「年中番菜録」によると、当時の庶民は、大根や人参、水菜などを使い、だしでシンプルに味付けした料理を作っていました。たとえば「贅沢煮」とよばれる一品は、漬かりすぎた古漬けの大根を捨てずに、油揚げと一緒にじっくり煮込んで仕上げたもので、食材を無駄にしない知恵と工夫が詰まっています。

「おばんざい」という言葉が全国に広まったのは、昭和39年(1964年)ごろです。料理研究家の大村しげさんが雑誌やテレビで紹介し、京の食文化が無形文化遺産に選定されたことも後押ししました。これにより、おばんざいは日本中で親しまれるようになり、今では京都を代表する食文化として知られています。

京都の人々は、手に入る素材を無駄にせず、おいしく食べる工夫を大切にしてきました。おばんざいはその精神を受け継ぎ、旬の野菜を使った家庭料理として愛されています。令和3年(2021年)には「日本おばんざい協会」が発足し、この伝統を次世代に引き継ぐ活動が行われています。

京都の観光スポット

おばんざいが楽しめる京都には、さまざまな観光スポットがあります。今回は、京都市にある3つの人気観光スポットを紹介します。

清水寺

音羽山の中腹に位置する「清水寺」は、778年に創建された、長い歴史を誇る寺院です。特に有名なのが、断崖にせり出すように造られた「清水の舞台」。釘を一切使わない「懸造り」の技法で建てられ、耐震性にも優れています。この舞台からは京都市内を一望でき、古都の美しい街並みや自然を一望できる絶景スポットとして国内外の観光客に人気です。

春の桜や初夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色と、訪れるたびに異なる美しさを堪能できるのも大きな魅力です。平成6年(1994年)にはユネスコ世界遺産に登録され、京都の象徴として多くの人々に愛され続けています。

南禅寺

南禅寺は、京都を代表する臨済宗の寺院で、四季折々の美しい景色が魅力です。特に、日本三大門の一つである高さ22mの「三門」は、その雄大さと、そこから眺める絶景で知られています。また境内には、明治時代に琵琶湖疏水の一部として造られた「水路閣」があり、赤煉瓦のアーチが周囲の自然と見事に調和し、人気の観光スポットとなっています。

さらに境内にある枯山水庭園や障壁画も見どころです。特に紅葉の名所としても有名で、秋には多くの観光客が訪れます。名物の湯豆腐もぜひ味わってみたい一品です。

禅林寺

禅林寺は「永観堂」として親しまれています。平安時代に永観律師が住持し、貧しい人々のために施療院を建てるなど慈善事業を行ったことから、人々に敬愛され「永観堂」とよばれるようになりました。創建当初は真言密教の道場でしたが、現在は浄土宗西山禅林寺派の総本山です。

境内には約3,000本のモミジが植えられ、京都を代表する紅葉の名所として知られています。紅葉の時期には重要文化財が公開され、夜間にはライトアップが施され、昼とは違った幻想的な風景が楽しめます。また、庭園内の池越しに望む多宝塔の景色は撮影スポットとしても人気です。

京都へのアクセス方法

グルメも観光も魅力的な京都には、さまざまなアクセス方法があります。京都市を観光するなら、電車やバスが便利です。ネットでみられる「京都観光便利マップ」には、アクセス方法やお得な乗車券の情報がかかれています。

アクセスが便利なのは京都駅です。大阪、名古屋方面から電車で京都駅に向かう場合、約30分で到着します。

車でゆっくりドライブを楽しみながら京都に向かうのもおすすめです。最適なアクセス方法を探してみてくださいね。

京都府の位置

まとめ

京都の台所から生まれたおばんざいは、豪華さはないものの、どこか懐かしく、ほっとする味わいが魅力です。手間を惜しまない姿勢と、素材を大切にする心が詰まったこの料理は、今も昔も家庭の温かさを感じさせてくれる存在です。

京都に訪れた際は、おばんざいをぜひ食べてみてくださいね。

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