秋田県

2024/10/02

秋田のご当地B級グルメ「稲庭うどん」とは?特徴や歴史を紹介!

秋田県のご当地B級グルメ「稲庭うどん」は、日本三大うどんの一つに数えられる名産品です。稲庭うどんは、皆瀬川の清らかな水と、肥沃な土地に恵まれたこの地で、大切に受け継がれてきた稲庭うどんは、今も多くの人々に愛されています。

そんな稲庭うどんの特徴と歴史について探っていきましょう。

稲庭うどんの特徴

稲庭うどんは、細めで平たい乾麺です。手延べ製法によって実現されたなめらかな食感、しっかりとしたコシ、そして「つるつる」としたのどごしが特徴です。

半透明でつややかな見た目も美しく、口に含んだ瞬間のなめらかさが印象的です。軽やかにすすれます。

温かくしても冷たくしてもおいしくいただけますが、特におすすめなのは「ざるうどん」。麺のおいしさが際立ち、濃厚なかつおだしやまろやかなごま味噌のつゆにくぐらせると、素材の旨みがさらに引き立ちます。

稲庭うどんの製法

伝統的な製法を受け継いで作られる「稲庭うどん」には、職人たちの手作業による細やかな技術が詰まっています。この職人技こそが、稲庭うどんの品質と信頼をしっかりと保証しています。

稲庭うどん作りは、その日の気温や湿度によって、水分や塩分の配分を細かく調整することからはじまります。小麦粉、食塩、でんぷん(打ち粉)というシンプルな原料ですが、この微調整が麺のコシやなめらかさに大きな影響を与えるのです。稲庭うどんの生地は、3〜4日間、かけてじっくり作られます。しっかり熟成させることで、独自のコシの強さが引き出されます。

稲庭うどんは「練り」「手綯い(てない)」「伸ばし」「干し」という4つの工程で熟成を重ねる、独自の「手延べ」製法で作られます。

まず、手で行われる「手練り」。3時間もの時間をかけて、機械ではなく職人の手で練り上げることで、生地にたくさんの空気穴ができます。この空気穴が、稲庭うどんの早いゆで上がりと、消化のよさを生み出し、独特のなめらかな舌触りを作り出します。

次に行われるのが「手綯い」です。生地を小巻きにしたあと、職人が2本の棒に8の字状に麺をかけ、120cmほどに伸ばしていきます。この工程によって、麺が細く引き延ばされ、稲庭うどん特有のなめらかさとコシが生まれます。

そうめんに似た製法で作られていますが、稲庭うどんは、油を使っていません。このため、あっさりとした上品な風味が引き立ちます。

稲庭うどんを作るためには、少なくとも3年の修業が必要とされています。稲庭うどんのおいしさは、熟練の職人たちによって守られてきた伝統の味です。

稲庭うどんの歴史

稲庭うどんの歴史は、江戸時代初期にさかのぼります。

豪雪地帯である稲庭地域では、冬が半年も続くことがありました。そのため、地元に住んでいた佐藤市兵衛が、地元産の小麦粉を使い、保存食として干しうどんを作ったのが「稲庭うどん」のはじまりです。

そして、佐藤市兵衛の技術を受け継いだ初代稲庭(佐藤)吉左衛門が、寛文5年(1665年)に稲庭うどんの製法を確立しました。

稲庭うどんはその上品な味わいから宝暦2年(1752年)には秋田藩主・佐竹侯の御用達となり、将軍家や大名にも献上されるようになりました。当時は、生産量が限られていたため、稲庭うどんは高級品とされ、庶民が口にすることはほとんどありませんでした。

稲庭うどんは、長い間、一子相伝でその製法が門外不出とされてきました。しかし、昭和47年(1972年)、七代目の佐藤養助がその製法を公開したことで、稲庭うどんは全国に広まります。

昭和51年(1976年)には「稲庭うどん協議会」が設立され、平成13年(2001年)には「秋田県稲庭うどん協同組合」が誕生しました。

平成28年(2016年)には、稲庭うどんが湯沢市によって「ふるさと名物」に選ばれ、その後も日本全国、さらには世界へとその名が広まっています。また、平成31年(2019年)に発売された『広辞苑』第7版にも稲庭うどんが掲載され、その社会的地位も広く認められました。

稲庭うどんは、伝統を守りつつ今も受け継がれています。

秋田県の観光情報とアクセス方法

きりたんぽが食べられる秋田には、さまざまな観光スポットがあります。今回は、秋田にある3つの人気観光スポットを紹介します。

千秋公園

秋田駅から歩いて行ける距離にある「千秋公園」は、静かで落ち着いた雰囲気が魅力の日本庭園です。かつて秋田藩の佐竹義堯が居城としていたこの場所は、明治時代に庭園として整備されました。

「千秋」という名前には、長久と秋田の意味が込められています。園内には歴史的な建造物が点在し、蓮の花が咲くお堀の景色は見事です。700本以上の桜が咲き誇る春や、紅葉が美しい秋には、多くの観光客で賑わう人気のスポットです。

男鹿真山伝承館

秋田といえば「なまはげ」。そのなまはげの魅力を体感できるのが「男鹿真山伝承館」です。ここでは、なまはげ行事の再現や実演が行われていて、なまはげの迫力を間近で感じられます。家中を駆け巡るなまはげの姿は圧巻です。

真山地区のなまはげ習俗は古くからの伝統としきたりを守り続け、昭和53年(1978年)に国の重要無形民俗文化財に指定され、平成30年(2018年)にはユネスコ無形文化遺産に登録されました。

土田牧場

鳥海山を背景に広がる仁賀保高原の「土田牧場」は、観光牧場として人気のスポットです。

約180頭のジャージー牛が飼育されていて、場長が誇る「日本で一番安心できるミルク」やオリジナルのソーセージが味わえます。特に「ミルクハウス」のソフトクリームは絶品でおすすめです。また、ウサギやセントバーナードと触れ合ったり、乳搾り体験ができたりと、雄大な自然の中で一日中楽しめます。

グルメも観光も魅力的な秋田には、さまざまなアクセス方法があります。

日本三大都市でもある東京、大阪、名古屋からのアクセスも便利です。東京、大阪、名古屋からなら飛行機で向かえば約1時間30分で到着します。

車でゆっくりドライブを楽しみながら秋田に向かうのもおすすめです。最適なアクセス方法を探してみてくださいね。

秋田県の位置

まとめ

稲庭うどんは、独自の手延べ製法によって、なめらかでコシが強く、のどごしも抜群です。一口食べると、その軽やかさと上品な風味が広がり、洗練された味わいが楽しめます。

秋田に訪れた際は、稲庭うどんをぜひ食べてみてくださいね。

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